それぞれの想い
◎素直になれない!(ルーシィ)
“ねぇ…ナツ。アンタっていつも笑ってるよね。
でもそんなアンタにも泣きたくなる時だってあるでしょ?
寂しいって、そう思うことだってあるわよね。
あたしはそんな時こそ、ナツの一番近くにいたいよ。
アンタのーーナツの、傍にいさせてよ”
仕事の帰り道、強く感じたことーーナツへの想い。
ナツに対して抱いている想い、ただ『一緒にいたい』その気持ちをいつかは伝えたくて――
でも、伝えられない。
素直になれない。
ナツのこと、知っているようで全然わかっていないからーー
そんな自分が歯痒いよ。
ナツは、
“ルーシィのベッドは寝心地いいんだぞ!”
と、何気なく言ったんだよね。
ナツだから――そう、わかってるわよ。
でも、仮にも女の子のベッドにそんな軽々しく寝られる?
普通、無理でしょ?
それって、全く異性として意識していないって言われているようなものじゃない。
だからあたしは、自分の想いを素直に言えない。
女の子だって思われてないナツに――
素直になんて、なれないわよ。
出会った頃よりももっと、あの笑顔に――
自分勝手なところにだって、私は受け入れてしまう。
そんなナツに惹かれていくから。
初めて知る恋。
どんどん膨らんできている気持ちが止められなくなる前に、
これ以上ナツの傍にいたらいけないのかな。
傍にいたいのに、
――いてはいけないの?
あたしはナツにとっては、ただのチームの一人。
大切な妖精の尻尾の“仲間”だもの、ね。
◎ルーシィだから…(ナツ)
なんで“ルーシィに”言われると、こんなにうれしいんだ?
遠くからでも耳に入るルーシィの声、
『ナツ、…可愛いー!』
普段ならイラつく言葉なのによ。
ルーシィに、なら言われても嫌じゃねえ。
怒ったように言い返したけど、本当はすっげえうれしかった。
照れくさかったんだ。
不法侵入ー!とか、どうしてあたしのベッドで寝られるのよ!って言われっけど、
ルーシィが毎日寝てるベッドだからだろ?
だから安心して眠れるんだぞ。
変なこと言うよな、ルーシィって。
『ルーシィだからだろ?』って言ったら――
泣きそうな顔をして、そんな顔を見られたくないのか目を逸らすんだ。
怒ってんのか泣きたいのか意味わかんねえ。
けど、意味わかんなくて面白ぇし、それがルーシィだもんな。
だから良いんだ、楽しいから。
ルーシィがいねえと調子狂うんだぞ。
鋭い突っ込みがねえからか?
いあ、グレイじゃダメだったもんな。
やっぱルーシィだろ!
これからもずっと一緒にいてくれよな。またハッピーと三人で闘おうぜ。
どんな時でも“みんなと一緒”が良いんだろ?
あん時のルーシィの笑った顔は忘れねえぞ!
なっ、ルーシィ――。
◎ずっと一緒に。(ハッピー)
“どうしてナツもルーシィも素直な気持ちを伝えないの?――言えないの?”
オイラは二人とは違う、ちゃんと言えるよ!
だってシャルルが大好きなんだから。
二人を見ているとじれったいんだ。
ナツなんてルーシィに
『ナツ、寝顔が可愛いー!』
って言われて(間接的だったけど、耳が良いからなぁ)
『かわいー言うな!』って怒ってたけど、ルーシィのいない所でいつも笑ってるんだ。
嬉しそうなナツの顔。照れてるよ、ナツ。
オイラはわかるんだ!二人の気持ち。
だから、これからもオイラがんばらなきゃ!
あの闘い――久しぶりに再結成した時みたいに、ずっと一緒に――。
三人で、いたいです、あい!
逃げられたのに、
『ルーシィは、みんなと一緒にいる方が楽しいんでしょ?』
そう言って笑ったルーシィを忘れないよ、オイラ。
ずっと一緒だよ。
ねっ――ナツ、ルーシィ。
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