マリーちゃんと日常 | ナノ



マリーちゃんは癒し要因


これを見ていただきたい。
そちらの世界でこれは、いわゆる「カノキド」というものであろう。

現在のアジトのリビングでは、いいかんじの雰囲気になってきたカノとキド。
手を繋いでいるのすら見たことがないが、2人は付き合っている(と思われるが二人の口から聞いたことはない)訳で。


ぎゅーってしていい?、だとこの猫目野郎。
おい、嘘だろ団長 まんざらでもなさそうな表情してんじゃねえよ。

ああ、猫目がキドさん側のソファに移って…。


ばたん


リビングにいるキドさん・カノ・私。全員が振り向く。

カノは何事もなかったようにソファに着き、部屋から出てきたマリーに「おはよう」という。
キドさんも、私も。

さっきのやり取りはどこへやら、キドさんはイヤホンをして音楽の世界に入り込み、カノも新聞を読んでいる。



これは、私の作り出した
『天使マリーの幸せを死守する会』の24条

『マリーが気を使ってしまわないように、彼女の前でイチャイチャしてはならない』からなるものである。



他にも、
『空気を読み、なるべくセトとマリーを二人っきりにしてやる』というのもあるが、マリーは基本的団員皆大好きなため、この条例は取り消すことも考えている。

要するに、マリーに癒されたい奴等の会なのだ。


会員はセト・コノハ・マリー・ヒビヤを除いた他のメカクシ団。
ポイントは『マリーに無理に接触して困らせず、眺めて癒される』ことだ。

彼女は、自分を連れ出してくれたセトが団員で一番好きではないのかという考えから、『天使マリーの幸せを死守するためにセトとマリーの幸せを死守する会』っぽくなっている。

ちなみに、マリーは気づいていない。
気づかれるようなことがあったら私は終わりだ。
あのセトにすら冷たい目で見られてしまうだろう。
ナマエさん終了のお知らせだよ。


『おはよう!』

その声で私の思考は途切れた。
少し顔を上げると、天使。天使の笑顔。

くそ、かわいいなおい。

ただ、今だけは彼女の笑顔を守らせてください。
……すごくいい台詞なのにかっこよくないね!!


一週間後セトが会員になって自分の苦労が水の泡になるのは、また別のお話。





きゃっぷさま、素敵な作品
ありがとうございました!