∴ セトさん、大好き! 最近、彼が疲れている気がするの。 ううん、普段もとても疲れているはず。 だけど最近は明らかに疲れが表にでている。 私の大好きな彼。 そんな彼の疲れをどうしたら少しでもとってあげられる? ────────── ──────── ────── 『カノ…』 「ん?ああナマエか。どうしたのー?」 『あのね…』 彼と小さい頃からの付き合いのカノなら彼を少しでも癒すもの方法を知っているかと思って、相談してみた。 『私、心配で…倒れたらどうしようって…死んじゃったらどうしようって…っ』 心の内を語っていくうちに膨らんでいく不安。 彼が倒れるはずがない、死ぬはずがないと思っていても出てくる涙。 「あはははははっ、ナマエは本当にバカだね!!」 『え、』 「ヤバいウケる!!セトはナマエが近くに居れば癒されるって言ってたよ、あはははははっ」 私は変なことを相談したのだろうか? カノに爆笑されるということは相当なものだし。 「くく…と、とりあえずナマエが近くに居れば問題ないと思うよ。 ほら!さっさと行く」 ぐいぐいとカノに背中を押されて彼の部屋に来たはいいが、やはり彼は疲れで寝ていた。 『──セト』 名前を呼びながら頭を軽く撫でれば身動ぎし、目を覚ます。 『セト、大好き』 完璧には目を覚ましていないセトはクスりと笑い、私を撫でる。 「俺も大好きっす」 『どうしたらセトの疲れを取ることができる?』 「んー…ナマエが近くに居れば」 ────── ──────── ────────── 夕食にセトを起こしに来たマリーがセトとナマエが一緒に寝ているのを見てキド達に報告し、カノが爆笑し、キドに殴られたのは少し騒がしい日常。 『セト、カノが殴られたみたい』 「そうみたいっすね。だけどもう少しこのままで」 菻嘉さま、素敵な作品 ありがとうございました! |