2017/08/27
イカジグ

 見上げる夜空に星が流れた。咄嗟にお願いをする間もなく。
「何か願ったか?」
 一緒にいたイカロスが聞いてきた。
「別に。一瞬でそんな余裕ないだろ」
 無理無理、とジーグリードは冷めた笑いを見せた。
 それに……。イカロスを一瞥する。星に願わなくとも、隣にいる。もう叶っているのだからと。



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