短編 | ナノ


「さすけぇぇぇ。宿題わかんない!」

「まったくも〜。ちょっと貸してみな。」

「わぁい!佐助大好き!!」

「はいはい、俺様もですよー。」



いつもいつも君は



「さすけぇぇぇ。お弁当忘れた……。」

「またぁ〜?しょうがないなぁ、今日多めに作っちゃったからちょっとあげるってのー。」

「やったー!佐助大好き!!」

「はいはい、俺様もですよー。」



そうやって、こちらの気も知らないで



「さすけぇぇぇ。お財布忘れた……おつかい頼まれてるのに!」

「でたでた、忘れん坊さん。明日返してよ。」

「ありがとう!佐助大好き!!」

「はいはい、俺様もですよー。」


いつも好き好き言ってくれちゃってさ。


「さすけぇぇぇ。ボタンとれちゃった!」

「そのくらい自分で付けられるようになりなさいよ……。ほら貸して。」

「さすが!佐助大好き!!」

「はいはい、俺様もですよー。」


ちょっと仕返ししてやろうかなーなんて。
まあ、鈍感なあの子に通じるのかわかんないけど。


「佐助大好き!!」





「……俺も好き。なまえのことが他の誰よりも、大好き。」






「……!!」




いつもの100倍真剣な顔して、まっすぐになまえのこと見つめて言ってやった。
あらら〜、顔赤くしちゃって。
さすがのなまえにも、ちょっとは響いたみたい。



君の「好き」と、俺様の「好き」は、ずーっと違ったんだよってね。
けど、その2つの「好き」が同じ意味を持つのも、時間の問題かな〜なんつって!






ライクなのか、ラブなのかということ

(確かに恋だった)






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