初めて対峙したときから、今までにない胸の高鳴りを感じた。
一瞬にして辺りを紅く染めるその強さは、文字通り鬼のようで。
けれども戦場で舞うように戦う姿は美しく、血飛沫も花吹雪にさえ見えてしまうほど。
はじめは純粋に、強敵と極限状態で命のやり取りをしているせいだと思っていた。
けれど、何度も戦場で対峙し、繰り返し刃を重ねるうちに、なんだか別の高鳴りに気が付いて。
戦いに於いて余計な感情を持つなんて、忍らしからぬことだけれど。
アンタと戦う度に、この高鳴りは大きくなっている気がするよ。
ほら今日も、また。
アンタが根こそぎ斬り尽くしちゃうから、周囲は戦場とは思えないような静けさに包まれていて。
そのせいで、余計に自分の心の臓の音を自覚させられるんだ。
真っ赤に染まった血に立つアンタはゆっくりと振り返り、その眼に俺様を映す。
あぁ、その顔たまんない。
返り血をぬぐい、目を細め、不敵な笑みを浮かべるアンタ。
「フフ……また会ったな。」
「ここで逢ったが百年目…っと!今日も楽しませてもらうよ。」
そう、もっと俺様を楽しませて。
さて、この胸の高鳴り……責任取ってもらうとしますか。
挑戦的な笑みを浮かべる彼女は、美しい
(確かに恋だった)
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