ちゃーっちゃちゃーっちゃ


「……家電の音変えた?」

「……私が出るわ」

「(なんでアイネクライネ……?)」

「はい、雛咲です。あ、竹田先生。……はい、…え、嘘……」

「何々、どうしたの?」

「こ、高校……合格したって…っ!!」

「おぉ!!さすが深紅ちゃん!!」

「良かった……。先生、電話変わってって」

「ん、私に?」

「うん」


「あー、先生、どうしたんすか?」

『雛咲と違って態度悪いよな、お前』

「だまらっしゃい。一年生にたけたけって呼ばれて喜んでたくせに」

『何語だよそれ。で、今日電話したのはなぁ、』

「え、たけたけスルー?」

『お前、合格してたから』

「……は?何に?漢検?昨日やったばっかなのに随分早いなおい」

『違ぇよ。高校だっつの』

「…………マジで?」

『マジマジ。じゃ、もう切るわ』

「ちょ、たけたけ待っ……」


つー、つー、つー、


「……深紅ちゃん」

「………?なに?」

「高校、受かっちゃった……」

「……っ!!…や……」

「や?」

「やったーー!!!!」


ガバッ


「み、深紅ちゃんっ!?」

「これで今晩、兄さんからせびれる……!!」

「やめて深紅ちゃん、何しようとしてるの!?」


カチャ、


「ただいま……って、2人とも、玄関で何してるの?」

「あ、真冬さん。お帰りなさい」

「兄さん!!私達、高校合格したの!!」

「本当か!?…2人とも、よく頑張ったね」

「…っ(ヤバい真冬さんなんかキラキラしてる)」

「ありがとう兄さん。じゃあ、私に今度新しいカバンを」

「ちょ、せびるってこの事!?」

「?」



おわれ。




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