「……」

「……」

「……」




…うん、まあ、なんだろうか…。

取り合えず…




「(めっちゃ翼くんに嫌われてるかも…)」

「……つばさ、ぼくのうしろにかくれてないででてきなよ」

「…ぬ…」




梓がそう言っても梓の後ろに隠れたままの翼くん。お祖父さんと別れて梓に連れて行かせられたのは梓の部屋だった。梓だけが来たと思っていた彼は部屋で何かをカチャカチャと組み立てていたかと思えば花が咲くような笑顔を見せてくれた。めちゃくちゃ可愛かった。

しかしドアを開けた梓の後ろに私という+αが居たため、彼は噂の人見知りを発動してしまったのだった。
そして梓の後ろに隠れてしまい…。

冒頭に至る。




「あ、あずさ…。わたし、ここにいていいの?」

「いていいにきまってるよ。…ほら、つばさ」

「……」




未だ沈黙を突き通す彼を見ていると、彼の手元から《ジリリリ…》と音がし、ロボットらしきものがガシャガシャとこちらに歩いて来はじめたではないか。

それと同時に翼くんは「ぬわ!そうじたろうくん!」と叫ぶ。…“そうじたろうくん”?


そしてようやくたどり着いたロボットは私の足にコンッと当たった。首を傾げながらそれを手に取れば、梓が衝撃の一言を放った。




「あ、それ。つばさのつくったやつだよ」







……まじで?






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