「付き合って下さい!」

「あー…。すみません、私…彼氏がいるので」



そう言ったら、目の前の彼は目を見開いてから、そうだったんだ、と笑った。
それに胸が痛みつつも彼に別れを告げ、その場を立ち去った。


……のが、数時間前。









「すーずーやぁー」

「……」

「拗ねないでよー」




みょうじなまえ。
絶賛、困っています。


何処で聞いたのか、私の彼氏、東月錫也くんは告白されたのを知って、拗ねています。…何で拗ねてるのか本当に謎だけれど。




「もー。教室の中、私達だけになっちゃったよ?」

「……」

「むすっとしてないでさ。ほら、行こ行こ!」

「……だって、」

「んー?」




やっと口を開いた錫也に少し感動しながらも返事をすれば、彼は私の頬を手で包んでみせた。
どうしたんだろう、と首を傾げてみれば、彼は「なまえの、ばか」と拗ねた口調で呟き、眉間にシワをつくりながら身支度をし始めた。




「ねぇ、錫也?どうしたの?」

「……に」

「へ?」

「…俺の、彼女なのに」




ポソリ、と呟いた言葉は悲しそうで悔しそうで。錫也?って聞いても、首をふるふると振るだけ。
困ったなあ、と溜め息を吐けば、彼の綺麗な青色の瞳が不安そうに私を見てくるから、思わず彼の頭に手を置いて頭を撫でてみる。

少し前にわかったことなのだけれど、錫也は私によく甘えてくれる。何だかそれは、彼の大切な幼馴染みとは別の権利を得ているみたいで。くすぐったくて、温かくて。


それが、
君が余計愛おしく感じる瞬間だったりするの。




「なまえ?」

「錫也…大好き」

「……っ、」

「私、他の人に告白されても錫也だけなんだよ。…錫也だけ、好きなんだよ」




だから、大丈夫。


そう言ったら、腕の力を強くする彼に苦笑する。

ね、錫也。
大丈夫。大好きだよ。




愛の音が聞こえましたか?

(あのさ、ヤキモチやいてくれたの?)
(……まあな、)




--------------


のか、ごめん…。

誰でもいいって書いてあったから、ふつーに日曜日に誕生日だった錫也にしました(^-^;

文句あったらバシバシ言っていいからね…!!


お持ち帰り、修正などはのか様のみOKです。



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