私の彼氏は学園のマドンナにいつも夢中だ。






「ぬっ!書記ー!」

「きゃっ!?翼くん!」

「ぬはは!」



ぎゅうぎゅうぎゅう


私はそんな二人を目の前で見ながら心の中で溜め息を吐いた。
ただ一緒に帰っていただけなのに。いるのかもわからない神様は私にこのモヤモヤを永遠と持たせるつもりだろうか。

私の彼氏の天羽翼という人は生徒会で一緒に頑張っている、月子先輩によく懐いている。(私も未だに会長に入らないかとか言われるけど拒否を続けているのだ)
その《大好き》は勿論、翼にとって友愛とか仲間愛とかお姉さんに懐く感じだとか…とにかく、こういうのを何回も目の前で見ている私にはそんなことわかっている。私も月子先輩のことは大好きだが、大好きだけじゃ、この胸のモヤモヤは消えてなくならない。







ばいばい、と手を振りながら歩いて行く月子先輩に翼はぶんぶんと満面な笑顔で手を振り替えしていた。私は隣で小さくフラフラと手を振る。
上手く笑えているだろうか、わからない。


先輩の姿が見えなくなってきたとき、翼はくるりと私の方を振り向いた。
え、と内心身構えてしまう私を彼は心配そうな目で見てくる。
いや…、なんだ、まあ…。意味がよくわからない。



「翼…?」

「……なまえ」

「ん?」

「…元気、ない?」

「え……」



ぴしり、と私のなかに何かが走った。

悟られないようにしてたのに。とか、不器用か私は。とか…ぐるぐる、ぐるぐる。頭の中で色々な言葉が消えることなく渦巻いて、その度に私を苦痛へと追い込んでいく。
次第に目頭が熱くなってきたことに気付いた。

泣いちゃだめだ。泣いちゃだめだ。
ここで私が泣いたら、翼は嫌な気持ちになる、なってしまう。

どんなに言い聞かせても熱さは増すばかり。
考えちゃいけないのかな。でも考えなかったら私は、泣く。



「な…んでも、な…」

「なまえ泣いてるのか…?」

「……ごめん」



翼の瞳に若干、涙が溜まってきているような気がする。
何で君が泣くのだろう。
ああ、優しいからかもしれない。こんな私に泣いてくれるなんて。



「つばさ…、ぐずっ」

「何だ…?」

「私のこと…嫌いに、なっ…た?」



やっとの想いで口に出せた言葉はそんなもので。
それでもちゃんと、心の中のモヤモヤは消えていくのだから不思議だ。
翼は私の言葉に目を見開いたあと、ぎゅうっと、その大きく太い男の人の腕で私を抱きしめた。

驚いて彼の顔を見ようとしても、彼は体を少しでも離すことさえ許さない。ぎゅうぎゅうと私を抱きしめるその腕がそのことを物語っていた。



「すきだよ、なまえ…ずっと、ずうーっと、好き…!!」

「翼……」



必死に《好き》を繰り返す彼を見ていくうちに、段々と軽くなっていく私のなかの黒いもの。
何だか単純だけど。そんなことが嬉しくて、私は彼の胸に顔を埋めたのだった。




僕達なりの恋模様



――――――――


りょー……

遅れてしまった挙げ句、こんな駄文でごめんよ…(/_・、)


俺はっ……

俺の文才はそこらへんのホコリと同じじゃーー!!!!!


苦情、受け渡しなどは涼様だけOKです!


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