味噌が無い
「味噌がねえ」
昨日の夜に使い切ったのすっかり忘れてた。
飯はなまえも作るし俺も作るから、食材を買うのも特に分担してなかった。
「今日の夕飯みそ汁抜きな」
「えー嫌ですよ塩ジャケ焼くのにみそ汁無しは絶対ダメです!」
「無いもんは無いんだよ我慢しろ」
「じゃあ私買ってきます!」
言うだけあって行動は早く、財布とエコバッグ両手にもう靴を履き始めてる。
「あ…俺あの味噌がいいなパッケージが赤っぽい…」
「わかりました行ってきます!!」
俺が説明を終える前に元気よく叫んで飛び出してった。
本当に分かってんのかアイツ。まあいいか間違ったの買ってきたら怒ろう。いやさっきの情報
で分かっても気持ち悪いから怒ろう。
水洗いした白菜をざくざく刻みながらなまえの帰りを待った。
「先生ただいまです!」
「おう」
「大変ですよ先生いつもお高めのこの牛乳! 50円引きだったんですよすごくないですか!?」
「おお…それで味噌は?」
「あっ忘れました」
怒った。