あまいあまいおはなし


※裏注意
甘楽は男の娘




「だ、だめです」

やんわりと俺の体を離しながら甘楽は小さく言った。

さらさらと長い黒髪、どこの女よりも可愛らしい容姿に服装、小柄で真っ白な肌。そんな恋人が俺の部屋にいて、しかも泊まると言い出し、それとなくいい雰囲気になったからキスをした。
そして冒頭に戻る。

「…なんで?」
「なんでって…」

甘楽は俯いて短いスカートの端をぎゅっと握る。その仕草にキュンとしながらも次の言葉を待つ。

「初めてだから?」
「や、それも、ありますけどお…」

も、とはまだあるという事か。なかなか言い出せないのか、甘楽は赤い顔でもじもじしながらちらりと俺を見る。ああくそ、可愛いな。
もう女にしか見えない。

甘楽は男だ。どれだけ可愛らしい容姿と服装、小柄な体格をしていても体は男だ。
しかし本人は男ではなく女として生きている。理由は本人曰わく、そっちの方が似合うし、自分らしくいれるから。だそうだ。

そんな甘楽と付き合って結構経つがキス止まり。そろそろ一線越えたいなあとか思っていたから今日のお泊まりしたい発言はOKサインだと勝手に思い込んでた。

だから拒否られて正直ちょっと、いやかなり内心ヘコんでいる。ヤれない事にじゃなく、拒否された事に。まぁでも無理やりとかしたくないから、今日は理性に頑張ってもらおう。

「ごめん、嫌だったよな。もうしないから」
「っちが、違います!」
「……え?」
「名前とえっちするのが嫌じゃないんです!」

傷ついたような表情で、ふるふると震えながら俺にすがりつく。右手を頭に置き、左手で背中をゆっくりさする。甘楽はこうされるのが好きだから、とりあえず落ち着かせる。

「嫌なんかじゃ…ないん、ですう…」
「うん、分かった。甘楽がそう言ってくれて嬉しいよ」
「名前…っ」

ぶわりと目に涙を浮かべる甘楽は、袖でそれを拭ってから震える唇を開いた。

「名前に…嫌われたく、ない、です」
「え…?」

俺が甘楽を嫌うわけないのに、どうしてそんな事を言い出すのだろうか。

「名前は…男と理解してくれた上で、私と付き合ってくれてますけど…えっちする時に、男の体の私を見て、嫌われたら…っどうしようって……ずっとっ、思ってて…!」

甘楽の言葉が終わらない内にその小さな唇を俺の唇で塞ぐ。

「んぅ、はぷ…ふ、…名前…?」
「…はは、甘楽は可愛いなあ」
「へ……」

するりと服を捲り上げてぺったんこな胸板にキスをする。そして赤く色づいた飾りを口に含んで刺激すると甘楽は甘い声を上げた。

「ふひゃ、あ…名前…」
「そんな事気にしてたんだ」
「な、そんな事って、私、真剣に…!」
「うん、甘楽は変にネガティブだから」

愛撫をする度にびくびくと反応を示してくれる可愛い恋人。
ほんと、考える事まで可愛いんだから。

「俺、男だからって理由で甘楽を嫌いになったら、こんな事しないよ」
「は…あ、名前…」
「好き。好きだ、甘楽」
「名前…っ」

ぎゅうう。首に回った両腕に、思わず笑みが洩れる。そのままスカートの下から女物の下着をずり下げて甘楽の自身を握った。
緩く扱くと喘ぎ声が増し、気持ちいいのだと解釈する。抱きついたまましているせいか、甘楽の甘い喘ぎ声が耳元で絶えず聞こえ、色々とヤバくなってくる。

「あ、ひうう…!うや、名前っ」

先走りで濡れている甘楽自身を扱いたり先を刺激したりする。まずは一回イかせようと思い、ベットに仰向けにしてから愛撫する手を激しく動かした。

「んああ!ああ、う…名前…!だ、めえ…も、でちゃ、っあああ、!」

びくん、と体を跳ねさせると甘楽は自分の精液で体を汚した。イッたのが初めてなのか、目をぱちぱちさせて泣きそうにになっている。安心させる為に触れるだけのキスをしてから白濁を手に取り、後孔に塗りつけた。

「甘楽、痛かったら言って」
「は、い…」
「ん、いいコ」

人差し指をゆっくりと埋めていき、徐々に慣らす。やっぱり始めは気持ち悪いらしく、甘楽は耐えるように袖を口にくわえている。指じゃしんどいかな、と考えて俺は顔を近づけ、後孔に舌を差し込んだ。

「ひゃああ!名前…!?や、それぇ、ああん!」

後孔が慣れるまでやっていると、甘楽は限界だったらしく甘楽自身はイきたそうにしている。顔を離し、指を差し込むとだいぶ解ていてあっという間に三本の指を呑み込んだ。

「甘楽…いい?」
「はあ…あ…名前の…いれてほしいです、」
「かん、ら…」

熱をもった自身を後孔に当て、ゆっくり沈めていく。必死に受け入れようとする甘楽に愛しさが募り、キスをした。

「ふ、う……っんんんうう!」
「ん、…か、んら…!」
「はあっ…!名前のっ、あ、はいって、!」
「く…大丈夫、か?痛い?」
「は、だいじょ、ぶ、ん…うごいてえ…?」

苦しそうなのに、健気に振る舞う甘楽の要望に俺は素直に応じる。甘楽を気遣って優しくしてやりたいのは山々だが、色々と限界だ。

「んあっ!ひ、ああァぁあ!」
「は、」

探りながら腰を動かしていると、どうやら前立腺を見つける事が出来たらしく、高い喘ぎと一緒に甘楽の体の緊張も無くなったようだ。

「ひぃっ、あ!名前、名前…っやああ!」
「…、甘楽…気持ちい、い?」
「ん、ん…!きもちいっ、きもち、っひああ!」
「、良かった…」

ふ、と微笑むと甘楽は赤かった顔を更に真っ赤にして目を逸らした。
前立腺を集中的に突くとぐちゅぐちゅと結合部から音がする。その音が恥ずかしいのか甘楽は枕に片耳を押しつけていた。

「やァ…!名前っ、も、だめえ、!イッちゃ、やああん!」
「っん…わかった…」
「ひああ!名前っ、ああぁアあ!」

奥を強く突くと、甘楽は俺の頭を抱くように引き寄せてイッた。その刺激につられるように俺も甘楽の中で達した。

「は、あ…甘楽…大丈夫か?」
「はあ、は、…ん、だいじょーぶ、ですよう」

にこりと笑う甘楽は、やっぱりどこの女よりも可愛い。俺は性別とか関係なく、甘楽が好きだ。


「名前、だーいすき」





─────
ついったで話題になった男の娘甘楽ちゃん。
裏になると他の文よりめっちゃ長くなる←


  
「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -