04 「この前の英語の小テスト、追試になっちゃたんだよね。」 「え、東条くんが?珍しいね。」 「うん、三宅のこと考えてたら勉強に集中できなくて。」 かちん。 その場の空気が固まった。 東条くん:なんともないような顔をしている。おそらく自分が言ったことの重大さに気づいていない。 おれ:え、何それ、どうゆう、でも、東条くんはなんでもなさそうだし、別にそうゆう意味じゃ、いや、でも、少しは期待しても、いや、やっぱ、(エンドレス) 金丸:東条、天然すぎ。三宅、落ち着け。 「え、えぇー?おれのこと?何考えてたんだよー。あは、あははは、ははは、」 「三宅、お前の気持ちはよくわかる、でも今はとりあえず落ち着いてくれ。」 「三宅大丈夫?」 「ダイジョウブダイジョウブ!」 東条くんのせいだよ!という言葉は飲み込む。 天然すぎるでしょう、東条くん。 多分今、顔真っ赤だと思う。 熱い顔をぱたぱた扇いで今日は暑いな〜とか言ってみる。 東条くんはそうかな?なんて首を傾げてるけど 「あ、あぁ、暑いよな〜、今日。もう秋なのになぁ〜。」 金丸のわざとらしいフォローで納得したみたい。 頷いて英単語の暗記を再会した。 それに2人でホッと胸をなでおろす。 ふぅ、助かった。 「そういえば、三宅は今回追試じゃないのか?」 「今回は受かったんすよ!」 「…まじか。」 金丸は本気で驚いているみたいだ。 む、心外だなぁ。 「言っとくけど、毎回追試な訳じゃないから!3回に1回は受かってるから!」 「普通にしてたら追試になんてならないんだけどな。」 「信二ひどーい。」 「東条くんに謝れー!」 「東条に言ったつもりはなんだけどな。お前に言ってんだよ、バカ。」 「今回受かってるつーの!バカってゆーな!」 怒ってみても反応なしだ。 金丸はやっぱりおれに冷たいなぁ。 それでも親友。 (金丸と三宅は仲いいな〜)(どこが!?) |