「塚原くん」
「あ、どうも」
「傷の具合はどう?」
「もう痛くないくらいです」
「ならよかった。東さんが心配してたよ」
「あの人に心配なんてされたくないです」
「刺されたのに心配してくれてるのにそのいい方は…」
「それより冬也は?」
「高崎くんは怪我もしてないし大丈夫だよ」
「塞ぎ込んでる、とかないですか」
「至って元気だよ」
「じゃあ早く会いたい」
「会ったらまた刺されるかもしれませんよ」
「死ぬときは冬也に殺されたいんで」

包帯の巻かれたお腹をさする様はまるで妊婦が赤ちゃんを撫でているかのようだった。

近くの学校が下校時間を知らせるチャイムを響かせた。





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