「好きなんです、東先生のこと」

クラスでかっこいいと噂の高崎冬也に告白された。
真っ赤な顔で泣きそうになりながら。

空が暗くなりだした下校時間間際のことだった。

「…ごめんね、教師と生徒の恋愛は、禁止だから」

「言うこと、そっち?」

男同士だから、とかじゃなくて?

にへらと笑い、先生さよなら、と手を振って教室を出て行った。
少し泣いていたのかもしれない。

「教師と生徒の恋愛は禁止って…」

ほんとはそんなことじゃないだろう。
他に好きな人がいるから、が理由なくせに。





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