*長編というより、短編に毛の生えた程の長さです。
*夢と言うより、モブ子とテオドール、って感じです。
*時系列は、ナイが出てくる話の少し前あたりです。
*主人公は最終的にプラ爆弾を起爆されて死にます。
*なので最後の最後、ほんの少しグロ表現あります。
*要するに胸糞悪くて気分を害す内容かと思います。
*以上を踏まえた上で、どうぞお読みくださいまし。
【道具】
「ではテオドール、ソレの事は任せた」
「は、承知致しました」
いつもと同様に礼をする。黒い幽霊様の部屋。今日は新しく催眠と細工を施したエスパーの件で伺った。
「……ついてこい」
「はい」
まさか、ソレをテストを兼ねて護衛として預かる事になるとは思いもよらなかったが。
「名前は」
廊下を歩きながら尋ねる。ついと目と目が合う。ふむ、まだ小さな子供だ。能力は悪くないが、しっかり働けるかどうかには少し不安が残る。
「ナマエです、テオドール様」
だからこそ私の元にあるのだが。
「そうかナマエ、お前の初任務は私の護衛だ。わかったな」
今回は珍しく少々人間らしいコードネームだ。常では道具であることを前提に名付けるというのに、黒い幽霊様の意向は推し量れん。
「はい、テオドール様」
さて、一先ずこの子をエスパーリストに追加するか。リストと言っても、ただの道具と能力の名の羅列なのだが。
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