School Life | ナノ




「笠原!スカートの丈!何度言ったら分かるんだ」
移動教室の途中、後ろから名指しで怒鳴られ、郁はウゲッと呟いた。

「だから!身長が伸びたんですって!」
振り向きながら言い返し、ほら上げてないでしょ、とブラウスを捲り上げてウエストを見せる。

「アホか貴様!廊下の真ん中で恥ずかしくないのか!」
堂々とした郁の態度に、注意した方が一瞬ドキリとしてしまった。

郁の身長だと、新しいの買うにしたって寸法をはかって出来上がるまでにかなり時間がかかってしまう。
兄が居るのでズボンだったら大きいサイズが家に有り余っているのだが。

「スカートは仕方ないにしても、お前はもう少し恥じらいが持てないのか…」
「笠原、あたし先行くよ」
日常茶飯事の担任の小言が始まったので、一緒に移動していた柴崎は郁を置いて歩き始める。

「ちょ、待ってよ柴崎!先生!自分が小さいからってつっかからないで下さい!」
「身長じゃない。お前の日頃の行いだ」
「あたし何も悪いことしてません!」
「もう少し落ち着いた生活をしてくれ!」
「でも最近遅刻だってしてないし…」
「チャイムと同時に校門入りするのは遅刻に数えないのか!」

凸凹コンビの言い争いは授業開始のチャイムが鳴るまで続き、授業に遅れた郁は、次の教科の先生に「堂上センセの小言で…」と必死に訴えるのだった。





***
教師×生徒パロ。
堂上は教師も向いてると思う。
面倒見いいし。
5歳差って、教師×生徒も普通にあり得るんですよねv



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