・不味いなんて言わせない
結婚してすぐの料理は、お互い悲惨だった。
戦闘職種が故か、とにかく具材のサイズはデカい。
じゃがいも、人参、たまねぎ、肉。
カレー、シチュー、ハヤシライス、ビーフシチュー。
炒めて煮込んでルーに頼る…ってわけじゃないけど、合宿やキャンプで出るような料理が主だった。
毎回、バーベキューをするわけにもいかず。
「な、なんですか…コレ?」
「肉じゃが」
眉間に皺を寄せて答える堂上と、作り主曰く『肉じゃが』な物体を凝視する郁。
「ルーもの嫌だったんなら、お好み焼きにすれば…」
あえて難易度の高い家庭的なものにチャレンジした夫の、負けず嫌いさを少し呪った。
「いいから食え!!お前が食べないならオレが全部食う!!」
「ダメ〜!!あたしだってお腹ペッコペコなんですよ!!」
「なら…」
(気合いと愛でなんとかしろ!)
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そんな新婚時代もあってほしいな、って願望。(笑)
堂郁好きすぎる!!
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