切れない電話 | ナノ



もう夜遅いのに…途切れない会話。

「まもちゃん疲れてるでしょ?切ってもいいよ?」

「うさが切れよ」
笑いを含んだ声。
多分気づいてるんだ。

「まもちゃんが切ってよ…」
あたしが切れずにいるって。

ホントはさっきから睡魔が襲ってきてるんだけど…切りたくないんだって。

このままじゃ埒があかない。

それにも気づいてるみたいで。

「じゃあ…愛してるって言ったら…」

「愛!?」
「そ、愛してる」

「…大好きだよ?」
「疑問?語尾が上がってる」

「まもちゃん大好き!!」
「あぁ。で?」

「大好きじゃ…ダメ?」
「ダメじゃないけど…聞きたい」

そう言われちゃうと…。

「あ…」
「あ?」

「あい…」
「……」

「今、耳すましてるでしょ…?」
「……眠いんだろ?ほら、早く…」

眠気なんてとっくに吹っ飛んじゃったよ。

「う〜まもちゃん意地悪〜!!」
「意地悪なんかしてないよ。うさが切ればいいんじゃないか」

こういう時のまもちゃんってなかなか引き下がらないよね。

諦めるしかないみたい。

あたしだってまもちゃんが喜んでくれるなら言いたい。

まもちゃんは言ってくれるし…。

でも、やっぱり照れくさいんだよ!!

何か大人な感じで…。

「まもちゃぁん…」
照れくささと愛しさを込めて呼びかける。

言えない自分が情けない。

「ははっ、わかったよ。困らせてゴメンな」
顔を見なくても分かる。
きっとまもちゃんは今、困ったような笑顔をしてる。

「ううん!!!」
力一杯首を横に振った。
まもちゃんには見えないのに。


「…愛してるよ」

電話越しの、いつまでも耳に残るような優しく甘い声。

「あたしも…」

ホントにホントに心から。

「それで十分。…じゃあ、おやすみ…」
今度はきっと、少し目を細めて優しい笑顔をしてるの。


「おやすみなさい」

そう言ってから、ツーツーと電子音が響くのを確認する。


そして。


「すっごくすっごく愛してるよ…」



いつか…ちゃんと言えるようになりたい。





*****
アニメ風にしてみたつもり(・∀・)(つもりはつもりι笑)
普段は頃合い見計らってじゃあそろそろおやすみって言ってくれそうだけど…もっと話してたい日だってあると思うんだ。
恋人同士だもん。

むやみやたらに言うわけじゃないけど、ちゃんと愛してるってはっきり言える人。
言わせようとしたならやっぱり自分も言わなきゃ。笑

うさが愛してるって言えるのは、ベッドの中だけだったらそれはそれでいいと思う。

完璧妄想です。深く考えずに…。笑







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