図書館で見つけた | ナノ





窓際の暖かな午後の日差し。

外で蝉の声がするけど…クーラーの利いた部屋は快適。

お昼を食べた後だから…自然と瞼が重くなる。


「うさぎちゃん!!」

「は、はい!!」

鋭く響く亜美ちゃんの声であたしは覚醒。
危うく睡魔に夢の世界へと連れさらわれるとこだった。

「テストは明日なのに…寝てる暇なんてあるの?」
「えへへ…ごめんなさい」

テストが絡むとキビし〜亜美ちゃん。

「確かに日差しが心地いいわね…。場所変わりましょうか」
「え!?いいよ!!わざわざ…」
「ううん!!少しでも集中出来る所にしましょう!!」

言ってさっさと道具をまとめて、別の所へと移動し始めた。

眼鏡を掛けた亜美ちゃん、気合いが入ってる。

あたしも急いで後をついて行く。


ふと、横の本棚に目を向けた。


そこで目についたのは…。


【水晶大全】


「ん??この本どこかで…」


手にとって開いてみる。


読んだ覚えはないけど…。(あたしがこんな分厚い本を読むことなんて、まずない)


最後のページを開いて、貸し出しカードを見てみると。



『7月22日 地場 衛』



「あ!!」

驚きと一緒に思い出した。


あの日…

一ノ橋公園のベンチで読んでた…。


「どうしたの?うさぎちゃん」
あたしの声に驚いて亜美ちゃんが戻ってくる。


「亜美ちゃん…えへへ〜vV」
「ど、どうしたの?」

不思議そうな顔をする亜美ちゃん。
でも、本を覗きこんでから、理由が分かったみたい。

貸し出しカードの隣のページに、元麻生高校の蔵書印を線で消して、十番高校の印が押してあった。


「…元麻生高校から寄贈されたみたいね」
「そだね」
緩んだ頬が戻らない。

「借りるの?」
「もちろん!!」
あたしの頬はさらに緩む。

貸し出しカードに書いてあるのはまもちゃんの名前だけ。

あたしが借りたら…名前が並ぶ。

…同じ高校気分!!!


「水晶の本って…あまり借りないものね。調べるにしても図書館でメモするくらい…。衛さん、借りて読むくらい真剣に探してたのね。幻の銀水晶…」
「…うん」

そして、それを持ってたのはあたし。


まもちゃん、この本覚えてるかな??

勉強が終わったら、そのまままもちゃん家にいこう。

もう帰ってるかな?


そんな風に考えてたら。


「ダメよ、うさぎちゃん!!明日からテストなんだから!!寄り道しないで帰って勉強しなきゃ!!」

亜美ちゃんが言葉とは裏腹に笑顔を浮かべて注意する。

「え!?亜美ちゃんあたしの心読んだ!?」

さすが天才少女亜美ちゃん!!

「きっと、うさぎちゃんの顔見てたらみ〜んなわかると思うわ」
「そうかな…?」
「さぁ、早く帰るためにお勉強頑張りましょう」

「…うん!!」


それって寄り道してもいいってことだよね?


亜美ちゃんと一緒に、机へと向かう。

もちろん、水晶の本を腕に抱えて。





*****
耳をすませばな感じのまもうさ。ん?まも←うさ?
セラムンの時代はまだ貸し出しカードだよね。バーコードでピッじゃないよね!!
水晶大全って名前は間違ってるかもです。今マンガ友達にくるくる回してて確かめられない;;

亜美ちゃん別人だったらごめんなさいιι

最近突発が多いです;笑

ΣΣって明日からテストなのに何書いてるんだ私!!!orz
友達と図書館で勉強してたから…。。。







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