季節が二回巡った。
記憶は…存在は鮮明なのに。
時間の流れが本当に現実だったのか分からなくさせる。
いつか、全てが思い出になってしまいそうで。
彼への思いもそうなってしまいそうで。
…恐くなる。
私はただ思い出に縋るだけで、前に進めないでいるみたい。
足を進めたって無駄なのかもしれない。
止まったままなのかもしれない。
10年経って…20年経っても…
私は探し続けることが出来るだろうか。
その時には…
遠い思い出になってしまっていても。
信じることが出来るだろうか。
お願い。早く。
弱い私を馬鹿だと笑って。
【時の流れが思い出に変えていく】
(目を瞑れば其処に、いつもの表情があるのに)
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