ゆめ。

怖い夢を見たんだ。
君が居なくなってしまう、そんな夢を――

ゆめ。



「アカイト!」
アカイトの部屋のドアはその声と共に大きく開け放された。
「んぁ、なに?」
血相を変えて部屋に飛び込ん出来たのはカイト。
「生き…て…る?」
「あ、あぁ。」
突然の事で現状を理解する事が出来ずに居るアカイトにカイトが抱きつく。
「良かったよー」
涙を流し喜んでいるその青い髪を撫でると 自分の隣に座らせて言う。
「何かあったのか?」
「え、いや、あのね。怖い夢を見たんだ…君が遠くに行っちゃう夢を。」
「遠くに?」
「皆泣いてて、箱の中にあーくん入れられて土の中に…」
あぁ、なるほど。
カイトが見た夢はアカイトのお葬式だったのだ。


今にも泣き出しそうな目でアカイトに問いかける。
「ねぇ、あーくんは…ここに居るよね?」
ストレートに聞くことが出来ずにそう聞く。
「あぁ、行かねぇよ。いや、こんな泣き虫置いてどこにも行けるわけないだろ?」
「泣き虫じゃ…ないもん。」
「でも、嬉しいよカイト。俺が死んだら泣いてくれるやつが居るって」
隣に座っているカイトを抱き寄せる。
「あーくん!?///」
「ありがとう、カイト///」
耳元で囁く声は甘かった。

「カイトもう寝ろよ。」
時計に目をやると 短針で3を刺して居る。
「あれ?おやつ♪」
「まだ夜だろ」
「あぁ、そうだね、じゃあおやすみ!」
そう言いながら彼はアカイトの布団に入る。
「ここは俺の部屋だよ、」
「知ってるよ?怖い夢見ちゃったから一緒に寝てよ〜」
「今日だけだからな?」
「うん!」
笑顔でそう答え、寄り添ってその日は二人で寝た。


怖い夢を見てももう大丈夫。
だって僕には彼がそばにいるから。



→あとがき
赤青でした。
実は青か黄色にするか悩みました(笑)
でも性格上青い子が適任かと^^^
カイトのおやつのところは少しギャグを入れたかったんです!←
久々に赤青書いたかも♪


ではでは、ここまで読んでくださりありがとうございました!


[ 6/8 ]




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