王妃の日記−番外編− | ナノ


 ◇降り籠められて、夕立−1/4−
煩わしい雑務を淡々と片づけていると、窓を叩く雨音で顔を上げた。

席を立ち閉め切っていた厚いカーテンを開けると、先ほどまで青々と晴れ上がっていた空には暗雲が垂れこめていた。
ぽつぽつと硝子窓を打つ小雨は、じきに大降りになるだろう。

そういえば、白亜たちのクラスは乗馬の時間だったはず。

君は濡れていないだろうか。
そんな風に思っていると、雷の音が低く響き始めた。

その音を聞くなり、やりかけの書類も読みかけの手紙も投げ出して、急いで部屋を飛び出した。

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