◇第四十九罪:赦し−1/9−
白い雪が降り積もる
銀の髪は風に散り
銀の髪は風と去る
いかないで
行かないで
私を置いて行かないで
湖白……
湖雪……
ずっと呼び続けていたの
応える声はもうないのに
ずっと戻りたかったの
こんな存在になってしまっても
残酷な朝、悲歎の夜を、幾千幾万過ごして来たのだろう
安寧の死は遠く、縋れる神さえおらず
重い十字架を抱き締めながら、せめてもの贖罪を願ってきた
それが叶った今、私は――――
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