王妃の日記 | ナノ


 ◇第二十三罪:言葉よりも確かに−1/5−
side 優姫

ホント言うとね、恐かったんだ。
すごく恐かったんだよ、白亜。

白亜を失っちゃうんじゃないかっていうのもそうだけど
それと同じくらい、白亜が変わってしまうことが恐かった。
白亜が遠くに行ってしまう気がして、恐かったの。
白い制服に身を包んだ白亜は、まるで知らない人みたいで。

でも白亜は言ってくれた。

――昔も今も、もちろんこれからだって、二人は私の大事な家族よ――

私が一番欲しかった言葉を言ってくれた。
前と少しも変わらない笑顔で。

そのことが私にとってどれだけ嬉しかったか。

ねえ、わかってくれる?

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