今日は家でゴロゴロしたいから。

なんて理由で仕事を休み、今日の誘いはすべて断った。


この理由はただの言い訳であり、本来の理由は…



『っていうことでいいの?不動君。』
「うるせえ、久々に連絡してきたと思ったらバカにするためかよ吹雪。切るぞ。」
『止めてよー、だって今日はさ、』
「別にたまたま休みなだけだ!」
ガチャン


確かに吹雪の言ってることは間違ってない。

間違ってない…が、


10年前の約束、しかも相手が覚えてるかもわからない口約束のために相手を待ってる、
なんて女々しすぎるだろ、俺

そもそもあいつ、

プルルルル

「!?…もしもし」
『もしもし、家にいるのか不動』
「チッ鬼道くんまで俺をバカにするつもり?」
『いや、家にいるならいい。』ガチャン


「…はああああ?」

訳がわからない。
吹雪は確実にバカにしてるが鬼道くんはなんだ。
プルルルル

「もしもし」
『あ!不動君!久しぶり、ヒロ』

ガチャン


ほんと何なんだ。
そもそも何でこいつら今日のこと知ってるんだ。

ピーンポーン

「チッ今度は誰だあ?」
ガチャッ
「え、いや、すまん。来ちゃまずかったか?」
「!・・・別に、どうしたの風丸くん。」
「え、いや、…別にちょっと近くに寄ったから来ただけだよ。不動休みだったのか?」

嘘つけ、お前俺んち知らないだろ。

「まあ、たまたまな」
「あ、そうか…すまん、急に来て。俺、帰るよ」

何でだよ、なんで素直になれないんだよ
こいつも、俺も…

「…別に、暇だし、寄ってけば?」
「いや、いいよ、すまん」

何故かイライラする。

「何でだよ、寄ってけよ」
「いや、いいって、迷惑だろ?」

違う、迷惑なんかじゃないし、それに





「・・・・・・俺、ほんとは待ってたんだぜ。風丸のこと」




「えっ…」
「いや、あのそうじゃなくてだな、ん?いや間違ってないけど…ってあれ、風丸くん泣いてんじゃん」
「いや、なんかほんと俺カッコ悪いな…くそ…」


「俺そういう風丸くん好きだぜ?」
「!!・・・じゃあ改めて、

・・・迎えに来たぜ不動」


「おう、待ってた」






「あのさ、不動、変なこと言うけどさ、」

「なんだよ風丸くん」

「俺と結婚してくれないか」

「風丸くん気早すぎ」

「嫌ではないのか」

「うるさい・・・もっと年取ったら考えてやるよ」


「じゃあ10年後の今日、6月28日にお前を迎えに行く」


「・・・覚えてたら待っててやるよ」





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ちょっとしたおまけ


不「そういえば風丸くん俺んち知ってたっけ?」

風「あ、さっき鬼道に聞いた。」

不「ふーん、そういうことか」

風「ん?いや、この辺なのは知ってたけど来てみたら全然わかんなくて迷子になった」

不「プッ、だっせえwwww」

風「う、うるさいな!!」

不「そういや吹雪とか基山に連絡したか?」

風「いや?全然してないぜ」

不(ほんとあいつら何なんだよ)


HN みう




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