甘味



ED後


執務の最中、コトリと置かれた包み。

「チョコレートか…」
「疲れたときには甘いもん、だろ」
「お前はいいのか?」
「俺はいいの。最近アッシュ無理してるし」
「父上から直接依頼されたものだ。無理してでもこなさなければならない」

二つ置かれたうちの一つの包みを解く。コロリと口のなかで転がせば、ふわりと広がる甘味。じわりとした心地よさに酔ったまま丁度目の前に位置するルークの手を捕まえて、左手指のペンだこにかるく唇を寄せた。ピクリと反応を返したルークの手を引いて膝の上へ。赤く染まった頬が愛おしい。
もう一つの包みを解いて、チョコをルークの柔らかな唇にふに、と押し付けてやると素直に口を開く様はまるで雛鳥のようだ。

「美味いか?」
「うーん…俺にはちょっと甘すぎるかも」
「?甘いものは苦手だったか…?」
「あれ、知らなかった?」
「確かにあまり甘味類を口にしているのを見たことはないな」
「もう一つ、俺とお前の違いが分かったな!」

違いが分かることが余程嬉しいのか、「ふふ」と口許を笑みがかたどった。その際に片側の頬にチョコレートによってできた膨らみ。軽く歯を立てて噛みついてやると、スッと膨らみを引っ込めてしまった。そのまま舌を這わせて口角を伝い上唇を食む。下唇をねっとりと舐め上げると反射的にだろう、うっすらと唇が開く。捩じ込ませるように差し込んだ舌にチョコレートの甘さが絡み付いた。まだ形の残っているチョコを舌を絡めながら味わっているとルークから鼻に抜けた甘い吐息が零れた。
それに気を好くして服の下に手を忍ばせば抗議するような瞳を向けられ、肌をまさぐる手を掴んで抵抗してくる。

「あっ…!」

指先がツンと立った胸の飾りを掠めた途端にビクリと反応し、唾液に濡れた唇から小さな喘ぎが漏れた。

「ばっばか!やめろって」
「何故だ」
「何でってそんな…お前まだ仕事中、ぅあっ…」
「構いやしないさ。疲れたときには甘いもの…なんだろう?」
「それとこれとは話が別だろ!」
「うるせぇ。大人しくしてろ」

腰から腹にかけて回した腕に力を込めると諦めたようにポツリと

「手加減してくれよな…」

さあな。自信は欠片もありはしないが唇を啄んで了解の意を示した。


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大丈夫。まだ年齢制限の文ではない。


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