「なぁなまえ。オレ様さ、ホントは神じゃねぇんだ。」
「え…?じゃ、じゃあ誰が神様なんですか?」
「黒神と白神。」
しろかみは違ぇぜ?と笑うオレは心底嬉しそうだったに違いない。これが嘘だったらどんなにオレは幸せだっただろう。
「え、ええええ?ななななら瞬間移動はどうやって…!?」
あ、なまえ、信じきってる。ハハ、コイツは騙されやすくて良いな…。
「うん、ゴメンな、嘘。」
抱き締めながらカラリと笑ってみせる。
「え?嘘、なんですか?」
「おう、嘘。」
本当はなまえと同じ「ヒト」になりたい、なんて言ったらなまえはきっと信じきってくれるよな?
「でも、心はホント、でしょう?」
「…!」
やっぱバレバレなのか?オレは。
「今日は嘘を吐いても良い日です。だから今日は私が神様です!」
思わず吹き出した。なまえを放してありがとな、となまえの頭を撫でる。
「自分の気持ちに嘘を付いたM様もエイプリルフールを楽しんだ一員です!」
「…さぁ、どうかな?」
―――
鬱に成りかけてたM様と天然ヒロイン。
M様はまた飄々とした態度に戻ってしまったのですが。
大好きです、M様が。
11.04.02
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