「あ、笹だ」
俺が帰ってきたら笹があった。大方なまえが今日は七夕だからと持ってきたんだろう。
さて、彼女の七夕計画に乗ってあげるとしようか。
「なまえ、居るんでしょ?」
呼ぶとひょっこり顔を出す俺の彼女。
ああもう、またそんな浴衣着ちゃってさ、俺をどうしたいんだろうねなまえは。
「エージェントさんお帰りなさい!」
しっかり下駄まで履いて出てきたなまえは、短冊を片手に俺に寄ってきた。
「はい、エージェントさん!お願いしましょう」
「うん。あ、なまえの願いは?吊るしたげるよ?」
「あ、大丈夫です。私まだ書いてないんで」
エージェントさんと一緒に書きたくて、と短冊を笑顔でもう一枚持って来るなまえ。
何なんだろうなまえは。俺をキュン死にさせる気かな?
「書けた。なまえに他の男が寄って来ません様に」
「エ、エージェントさん!私だって同じ思いですよ」
こんなに可愛いなまえと格好いい俺。完璧だろう、俺達?他の奴なんて入る余地がないだろうけどやっぱり心配だから一応お星様にお願い。
なまえと俺を、引き離さないで。なまえが居るから俺死にたくないし。
本当の俺の願いは“死ぬ時も一緒であります様に”
恋は盲目、なまえが世界一可愛く見える。そんな愛しいなまえと一緒に居たいんだ。
「愛してるよ、なまえ」
「わ、私もですよ。エージェントさん…」
―――
ベタ甘だぁ。暑いよぉ
11.07.08
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