「ねぇ、お星様は幸せかな?」
誰に問うでもない、問い。
星を見ていると、ついこの間星になってしまったあの人を思い出す。
綺麗に輝いている、貴方が私のお星様だったあの時。
太陽はまぶしすぎるから、星なぐらいがちょうど良かった。
「…好き、だったのにな」
空を見上げると頬に涙が伝う。滲む空に星の光はよく映えて。
短冊に書いた願い、“彼をもう一度私の元に”。叶う筈など、ないけれど。
後ろから彼の気配と拘束感。
…もしかして?
「私が成仏するとお思いですかなまえさん?愛していますよなまえさん…」
今日は七夕。
星が帰ってきた日。
―――
なにこれありきたり
11.07.05
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