春と一緒に死にたいと毎年のように思う
君を殺して百年待てば、君もパブリックになって私のものにしてしまえるの?
さようならばしかたない
夜溶けの朝
プラットホームで行き違えるような、そういう運命性を求めていた

きみが歩くと床が喜ぶ
じりじりと心臓に焦げついたこれはかなりの年代物でね、
ここで泣くのは癪にさわるからすこしきみの上着を貸して
どん底で虫の息のあなたがかわいいのであって、そんなふうに笑うあなたはかわいくない
プラネタリウムは星が見えすぎていけないわ

ホットミルクと角砂糖が君なりのあまやかしだと知っている
眠たくぼやける好意
ハイヒールに慣れても同じ見方はできないんだね
ぎゅ、と握りつぶしても形の残るものがほしい
丸まった足の小指をひっぱる癖があるって、君がはだしを見せてくれるまで知らなかった

にじむ名前に告白をみる
甘くないフレンチトーストをフォークの先で引っかけて、ひどい朝だと笑ってみる
泣きもしない弱虫だから放っておかれるんでしょう
出会いはさようならの始点に立っている
ささくれを見つけたから明日は君に触れられないなあ、と泣く

冷たいからって捨てたりしないで、手が凍って割れても包んでおくべきだったのです
トゥルーラブ、という字面がすでに安っぽい
死に時を間違えたの。あなたに出会うつもりはなかったの。
片手で殺してしまうには惜しいと思ったから、甘やかすように両の手で首筋へ触れて、信頼にゆるむまぶたを唇でそっと引き下ろして、それからようやく絞め殺した。
なんてことない話を覚えていてくれるのがとてもうれしい

ここは世界のポーラスター
どこも痛くないということと、平気ということは全くの無関係だからね
無性にフレンチフライが食べたくなると同時に油にぬれる指先を思い出したりする
きみの手首に世界の秘密でもあるんじゃないかと真剣に考えている
謝れないことを許されるという究極性

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