小説 | ナノ




身勝手な話。
ありふれた身の上話。
トンデモナイコトダワ、
反吐が出そう。

投げつけたあたしの欠片、
踏み潰されて、
たぶん感情はまた、此方へ。

滴るのは、
涙と呼ぶには余りにも汚れ過ぎた、
そして温か過ぎた、
あたしのよく知る何か、で。

つまるとこ、皆無。

嗚呼その瓶の中に、
初めからあたしは居ない。
名前のない少女が、
甚振られてただけ。

それはあたしではない、
それはあたしではない、


だけど目を開ければ、
そこは何処か見慣れた、
くすみガラスの中でした。


ああ、
それがあたしを映す、鏡だったなら
壊してみせる、こともできたのに。


2013 08,14 23:14



「#エロ」のBL小説を読む
BL小説 BLove
- ナノ -