小説 | ナノ
セツナ、


無意識に、零してしまう名前がある。

たとえばふとした瞬間の隙間だとか、

何てことない幸福の狭間だとか。


それはきっと、悪癖。

つまるところ、

幼い日のあたしが無意識に伸ばす

記憶が頭をもたげる瞬間。


思い返せば、

サヨナラは未だ言えていない。


2013 8,14 9:16

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