「腹減ったぁ〜……。うぅ、一楽まで後少しの我慢だってば……」 ぐぅぅ……と鳴る腹を押さえてナルトは呻く。そして、 「だーから、たまには違うモン食いなさいって。何なら俺んち来る?作ってやるよ」 隣に並び呆れたように答えるのは、上司兼……今は付き合っている相手でもあるカカシである。 「……カカシ先生の料理は野菜が多いから嫌だってば」 「ハイ、決定。んじゃ俺んちね」 「えぇっ!」 ──他愛ない話をして、口ではそう文句を言うナルトの頬は実はゆるゆるに緩んでいる。 最近、カカシは以前よりちゃんと話を聞いてくれるようになった。 大好きなカカシが一緒に居てくれる上に、話もちゃんと聞いてくれるというのは申し分ない幸せだ。 だから…… 「おっ!ナルト」 呼び止めたその声が僅かに自分の幸せに影を落とすとは露知らず、振り向いたナルトは足を止めた。 ス ロ │ ペ │ ス 3 前へ 次へ戻る1/8 |