「腹減ったぁ〜……。うぅ、一楽まで後少しの我慢だってば……」

ぐぅぅ……と鳴る腹を押さえてナルトは呻く。そして、

「だーから、たまには違うモン食いなさいって。何なら俺んち来る?作ってやるよ」

隣に並び呆れたように答えるのは、上司兼……今は付き合っている相手でもあるカカシである。

「……カカシ先生の料理は野菜が多いから嫌だってば」

「ハイ、決定。んじゃ俺んちね」

「えぇっ!」


──他愛ない話をして、口ではそう文句を言うナルトの頬は実はゆるゆるに緩んでいる。

最近、カカシは以前よりちゃんと話を聞いてくれるようになった。
大好きなカカシが一緒に居てくれる上に、話もちゃんと聞いてくれるというのは申し分ない幸せだ。


だから……

「おっ!ナルト」

呼び止めたその声が僅かに自分の幸せに影を落とすとは露知らず、振り向いたナルトは足を止めた。
























前へ 次へ
戻る1/8



人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -