「……」

けれど、眠っているカカシがキスに応えてくれることはなく、いつものようにナルトに触れてくれない。
ナルトはキュッと唇を噛み、プチプチとカカシのワイシャツのボタンを外していった。
裾はズボンに巻き込まれているからベルトを外し、チャックを下ろして裾を引っ張り出す。
そうやって最後までボタンを外し終えると、下にあったTシャツを捲りあげてカカシの肌へと吸い付いた。

学生時代鍛えていたらしいカカシの身体は程よく筋肉がついていて、男のナルトから見ても憧れるほどだ。
チュ、チュと吸い上げて、今は反応を示していないカカシ自身を下着越しに撫でる。

寝ているカカシにやりたい放題のナルトは次第に欲情し、このままカカシと繋がりたいと思い始めた。
何度も撫でるうちにカカシの自身は次第に硬さを増し、焦燥感に駆られながらナルトは自分自身も服を脱ぎ捨て、ベルトを外して前を寛げた。
最後の砦、パンツまで脱いで床にポイと投げる。

下着越しでは足りなくなり、中からカカシのモノを取り出して本格的に扱き始めた。
同時に、もう片方の手でカカシと繋がる自分の場所を解そうと試みる。
いつもカカシがやってくれるから自分でやったことはなく、抵抗感は多々あるが抵抗感以上に今、カカシを傍に感じたかった。

「……いっ、て……」

しかし、頑張ってみても緊張と経験不足からうまく解すことは出来ず、顔をしかめて動きを止める。
確か、前にカカシが使ったローションが残っているはずだ。
ベッドを下りて裸のまま近くの棚を漁ると、思った通り以前の使い残しがあって、それを手にカカシのところに戻った。

ローションを使えば、抵抗は少し薄れる。
違和感は拭い去れないが、自分の指をカカシの指だと思い込むようにしてナルトは一本、二本とおさめていった。
カカシの指だと興奮するし、気持ちがいいと思えるのに、何故だろうか、不思議なことに自分の指だとちっとも気持ち良くないし、虚しく感じて仕方ない。

二本入ったところでナルトはこの義務的な作業に嫌気がさして、残りのローションを手に垂らし、勃ち上がりかけているカカシ自身へと塗り込めた。

ピク、とカカシの手元が動く。
次いで、けだるそうに目が開けられた。

「……」

ここまでされてやっと意識が戻ったらしい。
カカシは全裸になっているナルトを見上げ、数回ゆっくり瞬きをした後、今度は自分自身の身体を見下ろした。

今のカカシの姿は上は乱れたワイシャツとTシャツを着たままで、下はナルトにズボンとパンツを脱がされて下半身が丸出しの状態だ。
弄られたと見えて、カカシの自身は勃ち上がっているし、ベトベトになっている。

「……、何やってんの」

それはまさしく本心だろう。

カカシはだいぶお疲れで休息を求めていたのだ。
それを妨げるが如く、ナルトに悪戯をされている今の現状。

身体は反応しているのだが、疲れはやっぱりあるらしくカカシは眉を少し寄せてまた目を閉じようとした。

「だって……先生、淋しかったんだってばよ」

「……」

ナルトは若干の不満も込めて、カカシの肩の辺りにすりすりと頭を擦り寄せた。
ここでカカシに寝られてしまえば余計に淋しい。
目を薄く開け、カカシはそんなナルトの髪をクシャリと撫でた。

「そりゃ……悪かったけどね」

でもこんなことする?という顔。
だがそんなのは、普段強引にナルトを襲うことが日常茶飯事のカカシには言われたくないし、それゆえ説得力もない。
寧ろカカシがいつもそんな感じだから、ナルトも今こういった行動に出たというものだ。

「カカシ先生は……そのままでいいからさ、じっとしてて」

「……」

そう言ってナルトが肩から頭を離すと、カカシは半月のような目でナルトを見上げた。

正直なところ、ナルトは自分主導で行為をしたことがないし、自らカカシの上に乗るなんて事も初めてだ。
カカシはそれを分かっているから、ぎこちなく上体を起こして自身の腰を跨ぐナルトに「大丈夫か?」と声をかける。

「大丈夫、先生は動かないでくれってばよ」

「そんな、人形じゃないんだからさ……無理でしょ」

危なっかしくて見てられないし、と言い、不安定なナルトの腰を下から両手で支えた。
カカシの手伝いもあって、ナルトは強張った顔付きで勃ちあがっているカカシ自身を挿入部に擦り付け、ゆっくりと腰を下ろし始めた。
先端の出っ張った部分が一番抵抗があって苦しいが、ハァハァと息を荒げながら沈めてゆく。

どうにか最後までおさめて、カカシの腰の上に尻をついた。









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