「あー、置いといた服全部洗っちまってさ、まだ乾かねぇの。あとちっと借りてていい?」

「へー……。まぁいいけど……」

カカシはスーツのジャケットをハンガーにかけて、ネクタイを緩めながらナルトを見遣る。

「ナルト」

「ん?」

「その下どうなってんの?」

「……ん?」

「パンツ穿いてる?」

「穿いてねぇ。本当に全部洗っちまったんだってば」

要領を得ない文学小説に目線を戻し、カカシの様子が少し変わったことに気付かないナルトは溜め息をついた。

「なーカカシ先生、俺ってば今日の夕飯ラーメンがいいなー。駅前のさ、一楽あんじゃん。あそこ……」

喋っている途中で肩を掴まれ、ひっくり返されてナルトは仰向けにボスンとベッドに沈んだ。
突然のことに驚いて目を瞑り、手に持っていた文庫サイズの本がバサッと音を立てて床に落ちる。

「な……」

目を丸くして見上げたナルトの上に居たのはカカシだが、カカシは目線を下に落とし、ナルトのワイシャツの裾をチョイと捲り上げて言った。

「……本当に何も穿いてないんだ」

「わぁっ」

恥ずかしいのはナルトである。

慌てて前を抑え隠そうとするが、元々が下半身は何も着ていない状態だ。
いとも簡単にカカシに太腿を掴まれ、脚を開かされて大事な部分が丸見えとなった。

「どっ!ちょ、わ、わっカカシ先生!」

「たまんないね……、この格好。イケナイことしてる気分になるよ」

「えっ、っ!」

言いながらカカシが内腿に唇を押し付けて、ナルトは腰を揺らした。

「せ、せ……先生」

「……」

目線を少し上げ、カカシはペロリと自分の下唇を舌で舐める。
そんな担任兼恋人と目が合ったナルトは、気のせいではない身の危険を感じた。

「ギャアッ!い、やだやだ!ちょ、カカシ先生!ラーメン!ラーメン食いに行こうって……、んあっ!」

太腿を抱えるようにして無理矢理脚を開き、その付け根へと顔を埋めたカカシによって、ナルトの声は詰まった。
赤い舌が覗く唇は、内腿を舐めた後、すぐ傍にあるナルト自身へと吸い付いた。

先端ではなく、緩やかに立ち上がりかけている竿を支え、愛を込めたような仕種でその脇に優しく吸い付く。

「ん、ぅ……」

カカシの頭を手で抑え、必死に押し返そうとしていたナルトの腕の突っ張りは弱まり、困ったように眉が下げられた。

「先にこっちを食わせて。……いいでしょ、ナルト」

「……」

唾液を乗せた舌で付け根から先端まで舐め上げられ、ナルトはハァ……と弱い吐息を吐き出す。
腕は少し震え、カカシを受け入れるように柔らかく銀髪をクシャリと乱した。

カカシはその反応に口の端を上げると、中途半端に自身の首元に引っ掛かっているネクタイを荒々しく取り去り、床へと放り投げて眼下のご馳走に貪りついた。





「は、……はぁ、はー」

下にいるナルトが忙しない呼吸で胸を上下させ、両瞼を手の平で覆う。

それは約二時間後のことだが、ナルトはまだ中途半端にカカシのワイシャツを着たままだ。
大いに乱れていて、二人の体液がかかっていたりする上に激しい運動でシャツは皺も寄ってグシャグシャで、明日このままカカシがこのシャツを着用して学校に通勤するのは無理だと思われる。

「あーあ、また洗濯しなきゃねぇ……」

しょうがないな、と言いたげに言い放ったカカシを、ナルトは
「あんたが言うな」
と殴り付けたい気分だったが、荒い呼吸と消耗された体力により、それは叶わなかったという。












END(20110215)





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