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侑と治と角名

傘を忘れてしまったマネちゃんに自分の傘に入ってもらおうと必死になって喧嘩をする。マネちゃんの後ろでギャーギャー騒ぐ双子と、その喧騒の合間を縫ってマネちゃんを傘の中に入れてあげる角名。結局角名の一人勝ちで、双子は北さんに怒られる。


北さん(とアランくん)

傘を忘れてしまったマネちゃんに、常に持ち歩いている予備用の傘を貸してあげる。実はマネちゃんは北さんに片想いをしており、用意周到さに感服しながらももしかすると相合傘が出来るのではと期待をしてしまったばかりに落胆してしまう。そんなしょんぼりしたマネちゃんを見かねたアランくんが、傘を忘れたフリをしてマネちゃんが持っている傘を借りる。
「信介、入れてやってや」




及川と岩泉

傘を忘れてしまったマネちゃん。
「俺の傘に入れるとか光栄でしょ!?」
という顔をする及川に、苦虫を噛み潰したような顔をしながら岩泉の傘に潜り込む。マネちゃんの肩が濡れないようにきちんと傾ける岩泉と、そこずるいー!と地団駄を踏みながら岩泉の傘に乱入する及川。結局3人びしょびしょになって、松川と花巻に笑われてしまう。
「ちょっと岩ちゃん! マネちゃんは俺たちの大事なマネなんだから濡らさないでよー!」
「お前が突っ込んできたんだろ!」






花巻と松川

傘を忘れてしまったマネちゃん。及川と岩泉のゴタゴタに巻き込まれて濡れてしまった挙句2人は喧嘩をしているので寒さからぶるりと体を震わせる。
「マネちゃん大丈夫?」
と顔を覗き込んだ松川に傘に入れてもらい、
「風邪ひくなよー」
と花巻がタオルをかけてくれる。





日向と影山

傘を忘れてしまったマネちゃん。どうしたものか、と外を眺めていると後ろから
「傘忘れたんすか?」
と影山。素直に頷けば、まだ丸まったネイビーカラーの傘を差し出す。影山の分は?と聴くと、後ろから太陽の如く眩しい声と共に猛スピードで影山を抜かす日向。
「日向と勝負するんでいいっす。あっ、ずりぃ! 日向待てボゲェ!」
「待たねぇ! 先輩お疲れ様でーすっ!」
と手を振る後輩ふたりが今日も可愛い。





牛島と白布

傘を忘れてしまったマネちゃん。困惑から柳眉を垂らして外を眺めていると、
「傘忘れたのか? 」
貸そうか?と訊いてくれる牛島。しかしながら、エースであり主将である牛島が濡れてしまう訳にも行かないので返答に困っていたところで、
「俺がこいつ入れていきます」
と白布。牛島さんを濡らさないための口実だとは言え、片想いしている相手の傘に入られることに幸甚を噛み締める。