復活 | ナノ


そういえば……私“だけ”、初対面じゃあありませんでしたね!



16.流れに乗った、



まさかの(どちら様とツッコまずにはいられない)トロピカルフルーツとの邂逅から早何週間か。なるべくおうちむしろ自室から出ないで(…計画通り!ニヤ)勉強プラス夏休みの長い地域のガッコにおいての象徴と言わんばかりにして並中も残念ながら例に洩れなかった山の如き宿題ども、修業、ゲーム漫画DVDを5:3:2くらいの割合でこなしながら過ごした夏休みもあっという間に終わり、ついに2学期に突入した。

その間、海だのプールだの人魚的にそそられるモノはあれども気候的には自殺行為にすぎない為当然行かないからまじで半引きこもり状態だった。生前の夏休みも何ともまあオタク生活充足させてたもんだったけど、夏乃至太陽にクソ弱い人外仕様のせいで更に悪化した感じだった。
そして此度のそんな人外バージョンオタク生活と来たら、薔薇に消えゆくお小遣いのせいで折角の夏休みだというのに話題作は殆どがあえなく入手不可な為涙を呑みまくって終わった。そして数少ないニューそれらの購入に際しホント通販は偉大だ救世主だと実感した。(神と言わんのはまあロクなのがいないってのを知っちゃってるからである)。
ぶっちゃけアニメなメイト様も自宅あろうとも確実にリボーン混じりなおかげでここ並盛町にまんまは流石にない。…のだけれども、似たような感じのお店はあるにはあった為それ知った時は正直内心狂喜乱舞したものだったけどまあ、言うまでもなく道中でヘバった。そこまで赴くのに溶けゆくのみであった。あとその集う人々(仲間ともいう)のあまりの多さにギネスに載っちゃうくらいなあのビッグイベント言い換えるならオタクの聖地だとてやはり似たようなモノはあったのはあらかじめ調査済みではあったものの、コチラも然りで諦めた。

それにしても上記の割合的には我ながら中1にしてはまあまあ偉い子の部類に入ってたのではないだろうか?…内容おかしいのだいぶ混ざっちゃってるが。

命大事とか散々宣いつつも修業が少ないのは単に暑さに殺られたからだ。熱帯夜とかほんと何なのそんなに私に喧嘩売りたいのとしか。夜なのに日本の(むしろ並盛…?)夏ってこんな暑かったっけ。白目を剥きつつ真夜中へろへろになりながら鍛練に勤しんだ私を誰か誉めてくれよ。…全部自分の安全の為でしかないが。

幻術だけでは心許ないと前々から常々戦々恐々だった、そんなこんなで忍術開発にも挑戦し続けてはみたものの、何とゆか、書物か何かでまず基本を学ばないとなかなかに難しい、つか無謀?うん、だよねーというのが今のところの感想だ。…魔界に漁りに行っちゃう?あそこ色んな人間界にまつわる本がわんさかあるんだよねー。天界にもあるけど攻撃系はやはり魔界の方がどうしたって強い。
…魔界に行くにはありえんくらい体力と時間使うから現実的じゃないですが。

……あれ、学生の夏休みってこんなんだったっけ。

それから、実のところ幸いな事にパイナッポーとはあれ以来会ってなかったりする。
そして彼が湧いたくらいだ、眼帯美少女もあらわ(略)なんてとんでもねえのもありうるのでは?などとビクビクしていたものだったが、それも結構な杞憂で終わってたりする。要するに、これまで一度たりとて彼女と出会す事はなかった。

よしよし…このままどっちも永久に出てくんなよな。特に彼の方はいくら態度が善良な人間のソレだったとしても怖いものは怖い。つか、雰囲気違いすぎてもはや恐怖しか感じられないとかどんだけ。仕様?いやだよそんなの。まあ、元より彼は恐怖の対象でしかないのだけれども。
美男子とか……まあ、そりゃあもうオトメor面食い(あんま変わらない)の目には垂涎モノに写るため本音をいうなら時間の許す限りねっちょり拝ませてもらいたいところ。…なのだけれども私我が身第一しかもチキン、そんな身としてはうっかり強めに萌えてボロいやスキ?(あんま変わら…)ポロッとかいっちゃったらもしかしたら本性現されもれなくソコ物理的にあのめっちゃとんがった武器でつつかれて(つか串刺されて)最期では?その上妄想がバレでもしようものなら確実に本性現されて(一体六つの内どの道を採られるのでしょうか?)最期確定!
…そんな要らん恐怖に曝されながら自分の欲求満たせる程私精神強くないよ。だって私は哀れな鶏肉。

…手羽先ならぬ腕っぷしはそれなりに大変なコトにはなっているけれども。だからって、いつあの背景を知らずにそこだけ見るなら見つめられるだけで腰砕けそうな造形にして且つそれを前面に活かしまくってるとしか思えなかった謎のホワイホワイト笑顔の裏からお出ましするか未知数な、あのトンガリ三叉と殺り合うなんざゴメンだね。幻覚バトルで殺り合うのだって以下同文。

…にしても、何でアノ時だけ出没してきたんだか。
……呪い?何のだ。

覚えてる限りの生前にしたってそうだった。
私、この世界に来てからだってご飯用意してくれるお母さんに内緒で黄色い果物残して捨てた事なんてないのに。


***


そうして2学期に入り約1週間が過ぎたある日の事。

身近になりつつある(我が身の危険と共にな…)京子ちゃんやら花ちゃんが年の割にしっかりしてるから気付きにくかったんだけども、1学期から時間をかけてちょっとずつわかってきてしまったと言いますか。…いきなり何って?

原作云々主要人物云々を抜かしても中学生に話を合わせるのは……うん、少々しんどいとわかってきてしまったのですよ…(みんなごめん)。

そりゃ、皆かわいいかわいい中学生の女の子なのはわかるんだ、…だけれども、私は曲がりなりにも仙人級。いかんせん年齢がね、違いすぎる。大人かどうかって訊かれたとしてそれに肯定で返したら自分で言うか?フツー。…って感じだろうが、そうは言っても長年生き抜いてきた私からすると中学生でしかないコ達は目に余る発言行為も多いというか。
例として挙げるなら1学期の男子の体育にて野球(むしろ女子的には山本君)観戦時とかな。片一方のチームさ、負けたからって腹いせに沢田君に全部後片付け押し付けてたじゃんね?まああれは男子の所業だったけど。
…お、おおう、流石中学生…。つい皮肉も混じろうというものだ。

で、肝心の女子達だがちょっと気に入らないコとかいると前述の通り京子ちゃん花ちゃんはないから良いとして(いつだったか花ちゃんはクラスの男子をおサル呼ばわりでつい噴き出してしまったが)、悪口陰口とかね、思うだけなら勝手にすればよいではないかとも思うし私もけして聖人君子ってガラじゃあないんだけども、口に出してきちゃってあまつさえ同意とか求めちゃいますとね…おばあちゃんほとほと困っちゃうよ首を縦に振っても横に振ってもどこかしらに波風が立つんだからねぇ…。しみじみ。

…なんてザけてる場合でもなく、中身本気で婆どころじゃなくなってる私にとっては微妙に由々しき事態で……よって、私は周りの人と適度に距離を置く事にした。可愛い娘っ子達に囲まれていたい気持ちもあるし何といっても……まあ、友達と死に別れた私としては学友を沢山作り学生気分に浸かりたかったのだが、いかんせん中1とか私から見たら若干子供すぎた。だって、学年から言ったら小学生に毛の生えたようなもんだもんね。12歳と13歳とか若ェ!年の差考えただけで鬱だ。へこんじゃいそうだよ。

そんな中、本日ただ今特に何事もなく平和に午前中の授業を受けている最中である(最近は何とかそこまで絶望する事はなくなった)。

(無事)4時間目も終わり昼休みださあお昼!とお弁当片手に廊下に出た瞬間、コトは起きた。


「苗字さん!今から…いっ、一緒にお昼食べない?」

「…。私は一人で食べる派なので…」

「てめー10代目のお誘いを断るってのか!?」

「んなかてー事言うなって!皆で食べた方がメシも美味くなるってモンだろ?」


そう、何故か今日に限ってこの三人組は昼食を是非とも(一部凄んじゃってるが)一緒に!と些か私の性別を無視したお誘いをかけてきたのだ。
沢田君一人ならともかく女子に大人気!目立つ二人も一緒に来ちゃったせいで無視も無下にも出来ず。前者はこの贅沢もんが!、後者はこの超贅沢もんが!!(あんま変わってない)って感じの、現に今もチラチラと視線を感じる主に女子達の恨み一歩手前あるいはもうドス黒染まりきったそれ…ら。
…わあ。複数だよたくさんキター。…何か目から水系魔術こぼれそう。

しかし何故今日に限って京子ちゃん花ちゃんいっそ他の女子いや男子でもいいから私を誘わなかった畜生!…流石に男子はないな。
…因みにたとえ出来たコでもこれ以上のお近づきはNoo!ってコトで私が勝手に一方的に距離置き計画に含みながらも席順と本人の天然アタックにて中々(つかほぼ)避けきれないそんな京子ちゃんと2学期に突入したところで急に接触頻度が減るハズもなく、今でもよく声をかけられるので私の良心は常に重体である。だから京子ちゃん近くで見つめてたいからってそこのサイヤ人私の視界横切んな。

…というか、こいつら絶対あの黒ずくめ家庭教師に何か言われた系だろそして言う事聞こうとしちゃってる生徒なんだろ?…この時期のイベントって何があったっけ?ぐッ…思い出せん。
最近思ったのだが、私って登場人物や大きな出来事は何とか覚えてるけどサブイベントはかなり忘れてる事に気付いた。遅っ。多分、今まで巻き込まれたどれかそして幾つかがそれにあたるんだよね?主人公である沢田君が紛れてたモノ達がいわゆる、そういう事だったんだろうよ。

原作的展開、巻き添えくらえりゃ運のツキプラスひどいと泣きっ面にハチ、抗えぬ流れってヤツ。


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