好きなもの嫌いなもの


イーブイ大好き!
あの茶色でふわふわな毛並といい、黒くて大きなあの瞳も堪らないっ
それに、ブイブイって鳴き声もこの世の中で最もキュートで神聖な存在だと思うのっ!
あぁ、イーブイに埋もれながら死んでいくのは本望だと思ってる!!でも…もっとイーブイの可愛さを知りたいから、そう簡単には死ねないけどねっ!

あいらぶイーブイ!愛してるっ!!

あとイーブイのかわいさを広めるために、イーブイ大好きクラブを立ち上げて、それで………


「ブイ〜?」

そんなイーブイ愛が異常な少女は腕の中にいるイーブイの顔に頬をすりよせ、いつものように語り続ける

イーブイはいつもの事なのかされるがままに、気持ちよさそうに目を細めた


Гさっ!イーブイっ!お庭に出て一緒に遊ぼうっ!今日はおいしいきのみも用意したんだよー」

そう言って少女はイーブイを抱えて立ち上がった。
そしてスタスタと歩いていき家の扉をあける__


「ブイっーー!!」

イーブイは家の裏にある大きな庭に出るなり少女の腕から勢いよく飛び出した。

「もうっ!あわてないのー!すぐにきのみ持ってくるから大人しく遊んでてねっ!」

少女はイーブィにそう告げるとドタドタと走って家の中に入っていった


イーブイはというと、庭に設置された小さなプールで水遊びをしていた。
水が冷たいのか、顔に水がかかる度にブィっと小さな声をあげている。


カサカサ…

Гブイ?」

すると庭の柵がわりに植えてある茂みがカサカサと揺れた。

Гピカァー」

茂みから出てきたのはピカチュウであった。
どうやらイーブィとー緒に遊びたいらしい。

「ブイブイっ!」

「ピッカっ!」

どうやらイーブイもピカチュウと遊びたいらしい。ぴょんぴょん跳ねて上機嫌だ。

それから2匹はプールで遊び始めた。
イーブイとピカチューはペットとして人気が高く若い女性には特に好評だ。
だれでもこの2匹が遊んでいる光景をみたら可愛いと思うに違いない…


バンッ

「イーブィお待たせっ!おいしいきのみ持って……っ!!!!!」

するときのみを取りに行ってたであろう少女が勢いよく扉をあけた。

しかし、カゴの中に入っていたきのみはカゴごと地面に落とされた。もちろん少女が手をはなしたせいである。

少女は下をむいたまま身体をプルプルと振るわせている。
そして腰についているホルダーにそっと手をのばした。


「くたばれ。」

低くそして殺気をふくんだ少女の声が辺りの空気をふるわせた。
手には『むしよけスプレー』
そしてそれを、イーブイと楽しく遊んでいるピカチューに対して勢いよく噴射させる。

「ピィカァァァァっ」

スプレーを発射されたピカチューは悲鳴を上げ逃げていってしまった。

少女はそれを確認するとイーブイのところまで歩みよった。

「今日はお庭で遊ぶのやめょっか。お家の中で遊ぼーね♪」

そう言いイーブイを抱き上げた少女は落ちたきのみもそのままに家の中に入ってしまった。

Гブィー。」

とイーブィが家の中に入る前に小さく鳴いた

イーブイが寂しそうに鳴いていたのには気がつかないフリをした。
だって危険だもの。ポケモンなんてイーブィ以外大嫌いなの。
いっそのこと死んでしまえばいいのに…





Гピカァァ!!」

「ピカチュー?どこ行ってたの?探したんだけど…」

この村へ着いたとたん新しい場所で興奮したのか相棒のピカチューはどっかへ駆けていってしまった。

だけど、やけに怯えてるなぁ…
どうしたんだろう…

と思いながらよしよしとピカチューの頭をなでてやる。

あー、可愛い…。

ピカチューはポケモン1いゃ、宇宙1可愛いと思うのは俺だけだろうか…。

するとピカチューの体からかいだことのある臭いがしていた。

「んー、どっかで‥えっーと、
ぁっ…『むしよけスプレー』」

ふと浮かんだ答えにスッキリとする。
しかし同時に疑問が生じる。
むしよけスプレーってトレーナーが野生のポケモンを避けるために、トレーナー自身が付けるモノだったはず…。
決してポケモンに吹き付けるものでは無いはずだ。
だけど…

「なんで、ピカチューに臭いついてるの?」


その疑問が解決するまであともう少し。









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