02 臨也は池袋の街を軽い足取りで歩いていた。時刻は深夜の1時35分。 人通りの少ない道ならばそこは昼間の池袋とは真逆である。 全身黒い服装の臨也は闇と一体化しているようにも見える。 「でも、今日の池袋はやけに静かだよねぇ…。」 幽霊でも出そうだなぁと子供じみた考えが浮かんだが、その考えは直ぐに消した。 いや、考えることができなかった。 「っ!!?!」 突如赤い光が見えたと思った瞬間、臨也は背中をコンクリートで舗装された地面に激しく打ち付けた。 ーー何が起こったのかすぐに理解することができなかった!?しかも気配も感じなかった。一体どうなっている? 臨也は仰向けのまま兎に角、ナイフをだしておこうと思って手を動かそうとした。 「えっ??」 しかし金縛りにあったように身体を少しも動かすことができない。 そして、赤い光は一定のリズムを保ったまま臨也に近づいてきていた。 |