※この豪炎寺さんは、かなりのシスコンです。カッコイイ豪炎寺さんを見にきた方は逃げてー!






「すまん花子今度の日曜日は夕香のお見舞いに行くから駄目なんだ」


……


「わるい花子今度の休みの日は夕香のお見舞いに行くから駄目なんだ」


………!


「ごめん花子今度の…」


「じゃあいつだったらデートできんのよぉおおお!!!」



私の放った必殺ビンタが豪炎寺の顔を弾いた




『シスコンファイヤー』




「んもぅ!いつもいつもいーっつも妹さんのことばっかり!シスコン豪炎寺のバカ!アホ!」



ドスドスと音を立てて廊下を歩く

私が今どんな顔をしているか分からないが、近くを通る人はうわぁ!だのひいッ!だの言って道を開ける





「(妹>>>【越えられない壁】>>私なのかな…?)」

はぁ…とため息をつくと肩をぽんっと叩かれた


「どうしたの?花子ちゃん」
「あ…あぎぢゃあぁあん!!」



目の前に友達の秋ちゃんが現れて、今まで押さえていた感情が爆発した


「うわぁあ!豪炎寺が…豪炎寺の馬鹿やろうがぁああ!!」


「ちょッ!花子ちゃん落ち着いて!」



どうどうと慰められて、少し落ち着いた私は教室に移動して、事のいきさつを秋ちゃんに話した



「なるほどねー」


「うっうぅッ!豪炎寺は私より妹さんが好きなんだぁああ!!」


「そんなことないと思うよ?」


秋ちゃんよ、一体どこをどう見てその答えが出てきたのかをたずねたい

妹妹妹ときっと豪炎寺の頭の中はソレでいっぱいだ

最初から私の入る隙間なんてなかったのかもしれない




私の気持ちも最高に落ち込んだその時だった。バンッ!という大きな音と共にドアが開いた



「花子!」


「うぉ!豪炎寺!?」



入ってきたのは豪炎寺だった。

何だろう?ついに別れ話か?
そう思うとまた涙が溢れそうになったが、豪炎寺から出た言葉は意外なものだった




「すまなかった花子」





「……え?」


「花子がデートしたがってたのに俺が見舞いにばっかり行ってたせいで花子を傷つけてしまっていた」



俺の顔が腫れている理由を聞いた鬼道以外のみんなからも怒られて目が覚めたよ。と


今度の日曜日一緒に出かけよう。と


秋ちゃんを見れば、こうなることがわかっていたのかニコニコと笑顔だった



その笑顔からは、ね?心配すること無かったでしょと語りかけてくるようだった


……………


日曜日


(そ、それでどこに行くの?)

(どこって…決まっている)

(うんうん)

(夕香が入院している病院だ)

(うん!……うん?)

(最初からこうすればよかった、そうすれば花子ともいられるし夕香の見舞いも)

(そんなの…そんなのデートって言わないぃいいい!!!)


私の放った必殺パンチが豪炎寺の顔にめり込んだ




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