※新・帝国時代
 あきお→ヒロイン→鬼道?



あんなやつがキャプテンだなんて認めない
帝国のキャプテンは鬼道さんよ



『一方通行』



私の気持ちをあらわすかのように本日の天気は曇り
というか、あいつが新・帝国学園のキャプテンの座についてからずっと私の心は曇りだ


佐久間君や源田君をほっておけなくて帝国学園サッカー部マネージャーだった私は無理矢理ついてきた形になる


「はぁ…」



「なにやってんの花子ちゃん」

「うわっ!?!」


考え事をしていたせいか、まったく背後に立っていた不動に気づかなかった


「そんな驚くことないだろ?」


けたけたと笑いながら話しかけてくる不動に苛立つ


「…ッ!何ですか…不動さん」


睨みつけてみたが、おー怖い怖いと馬鹿にされるだけだった


「べつにー?たた花子が俺に対して不満げだったから、からかっただけさ」



この人は妙に人の心を見透かしてくる時がある、そんな所も私は嫌いだった



「そんなこと…」

「あるさ!!」


ない。と言おうとした私の言葉を切って不動が叫び私の肩を掴んだ


「いつも前のキャプテンと重ねて俺を見ていたことくらい知ってたんだよ!」


「いッ…た…離して…」



ふんっと鼻で笑われ、強く捕んでいた手を離してくれた


「鬼道がどれだけスゴい奴だったかなんて関係ない」


「…?」


「鬼道を忘れるくらい俺が、花子の中に入り込んでやるよ」



明らかに不動を嫌っている私に何故そんなことを言うのか、まだ私は理解できないほどに子供だった


……………


どれだけ俺が技をだそうと

どれだけ俺が強かろうと

あいつの瞳には鬼道しか映っていない

それなら。

(力ずくの方が俺らしいよな)

花子を俺の物にするのも
時間の問題だ




.
人気急上昇中のBL小説
BL小説 BLove
- ナノ -