calling for you
――お知らせ:留守電が一件あります――
やぁ、臨也だよ。
用事があった訳じゃないんだけど、 いたずらに突然電話してみたら繋がらなかったから いたずらに留守電を入れてみたのさ。
ははっ、君は今これを聞いて、 怒ってるかな?それとも呆れてるかな?
嗚呼、今から楽しみで仕方ないよ。 君は一体どんな反応をするんだろう。 是非とも近くで観察したいものだ。
ああ、そうそう、君って確か、 沙樹ちゃんに聞きたいことがあるとか言ってたよねえ。
彼女、今池袋に来てるみたいだから、 会いに行けば? 俺から連絡してあげよう。
と言っても、君がいつこの留守録を聞くのか解らないから、 その頃にはもういないかもね。
嗚呼、何だか君達のそんなスレ違いさえ愛おしいよ。
よし、沙樹ちゃんに連絡するのは君から連絡が来た後にしよう。 絶好の暇潰しイベントが出来たねぇ。
あ、今、もしかしてイラってしたんじゃない?
くくっ、君はシンプルだからね。 考えが察しやすい。
まぁ、予想外の反応をしたとしても、 それはそれで面白いんだけど。
そうそう、さっきの話にちょっと戻すと、沙樹ちゃんに聞きたいことってさ。 実は俺、何となく知ってるんだよねぇ。 ていうか御免、ちょっと君の友達に聞いちゃった☆
俺の昔話、聞きたいんだって?
沙樹ちゃんとは割と昔からの付き合いだからね。 でもあまり俺の話はしてないし、そんなに良い話は聞けないかもよ? それよりは俺に直接聞いた方が良いんじゃないかな?
君の頼みとあらば…
…まぁ、話したり話さなかったりするかもね。 そこは気分と君次第。
おや、そろそろ留守録の時間制限がきてしまうね。
まぁ、沙樹ちゃん云々は好きにしなよ。 頼まれたらちゃんと連絡とってあげるからさ。
それじゃ。
fin
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