※とんでもなく変態リボーン注意
セーラー服は正義だ。
ちなみにスカートは短く、ニーハイソックスとスカートの間の絶対領域が一番の萌えポイントだ。
なにものにも侵されない太ももを独り占めできるその瞬間をどれほど心待ちにしていたかっ。
「いや、その言葉全部口から出てるから。この変態」
「で、着たのか着てないのか、着せてほしいのか」
「着たよ着た。これでどーですか、変態先生」
絶対領域へ飛び込みたい
リボーンに渡された服、俺はそれをみて嫌な予感がした。
が、受け取ってしまったあとだったためにもう何もかもが遅かった。
「それを今すぐ着ろ。それとも着せてほしいか?」
にっこりと笑顔で言われて、俺は反論も何も抵抗もできなかった。
俺はおとなしくそのまま寝室にこもりドアの前にリボーンの気配を感じながら服を着替える羽目になったのだった。
着てみればそれはセーラー服。女子が着るべきそれに本当に何がしたいのかとあきれ半分、この後ヤられるんだろうなぁと遠い目になる白けた気分半分。
外からはせかす声。
いったい、何に目覚めたというのだろうか。
時々自分の恋人についていけなくなることがあるけれど、ふつうそういうもんなのか?
俺はリボーンだけしか知らないからよくわからない。
「あー、頭の中で考えただけで恥ずかしくなってきた」
こんな気持ちにさせるのもリボーンのせいだと意味の分からない責任を押し付けてきてしまうとそれはそれは恐ろしい絵面が出来上がった。
「え、これ本気…?」
鏡で確認するも、四捨五入してしまえば三十路の俺がこれを着ることによってリボーンは何を思うのだろうか。
俺は気持ち悪さしかない。
そりゃぁ、若かりし頃はパンツ一丁とかしたが、さすがにこれはない。
ない、ないない。
「よし、脱ごう」
「おい、まだか」
「ひっ…もうちょっと待って」
脱ごうとした途端声がかかる。
そして、なにやらぶつぶつといい始めた。
なんつうか、なんでそんな妄想できるのか。
あれか、これが萌えってやつなのか…ごめん、リボーン俺はその萌えを全部ぶち壊しにしている気しかしない。
そして冒頭へ戻る。
俺は思い切って部屋から出てみたが、リボーンの視線を一気に浴びる羽目になった。
上から…下まで、しっかりとまじまじとリボーンは見て………。
「ちょっ、何いきなり脱がそうとするなぁっ」
「てめぇ、これはねぇだろ」
「これって、だってパンツだもん。脱がすなーっ」
リボーンは怒ったように俺のトランクスを引っ張ってきた。
スカートの隙間から見えるぐらいにスカートが短いせいだ、仕方ない。
俺はトランクスしか持ってない。
むしろブリーフとかほんと勘弁。
「景観が台無しだ」
「お前の萌えポイントって何!?」
「このニーハイとスカートの隙間だ。絶対領域だ」
それをそのトランクスは邪魔をしているようで、ちょっとざまぁと思ったのは言わないでおこう。
むしろ鬼気迫るその表情に俺は言葉をなくしたよ。
トランクスを脱がそうとするリボーン、必死に抵抗する俺。
腰を折ってもみ合ううちに絨毯に座り込み、俺の努力もむなしくトランクスが脱ぎ去られてしまった。
「…返せよっ」
「ほら立て、よく見せろ」
「やだったらやだ、変態」
「今日だけは変態でもいい」
どうしてそうなった!?
いきなりのリボーンの発言に驚いているとつっと太ももをなぞられる。
いつもは外気に触れることのない場所がリボーンの目にさらされている。
そう思うととたんに恥ずかしく、下肢の風通りの良さにもじもじと足をこすり合わせてしまう。
「なんだ、誘ってんのか」
「誘ってないから、触るなってば」
なそる指先がどんどん上に登ってくる。
スカートの中に入り、素肌を撫で中心に触られそうになった瞬間俺はスカートの上からリボーンの手を押さえつけた。
「も、動くな」
「ったく、何度言ってもわかんねぇやつだな」
「なに…んぅ」
舌打ちとともに言われた言葉に何が、と答えようとした言葉は途切れた。
いきなりのキスに驚いて一瞬の隙を突かれ、自身を握られてしまう。
ビクッと反応してしまう自分が恨めしい。
リボーンにならされた身体、リボーンが触るだけで反応してしまうのだ。
リボーンの舌を味わっていると唐突にそれが引き抜かれて俺をじっと見つめてくる。
「動くなって言われたら動きたくなるだろ」
「ドヤ顔でそんなこといわないでください、変態」
「あきらめろ」
男は何かしら変態だ。
そんな悟りの境地みたいな顔されても、同意しかねる。
というか、同意したくない。
そして、リボーンの手がなんとも不穏な動きをしている。
「パンツなしで加えて俺の手を押さえつけてる。どうみても誘ってるとしか思えないだろ」
「いや、どういう偏見で見たらそう見えるんだ…おわっ」
俺が何を言っても無駄なようで、リボーンは俺の足を開きあまつさえ上体を支えきれず絨毯に沈んだ。
スカートがめくれると必死に抑えようとすると、リボーンがそこに釘付けになっているのが見えてしまった。
あ、これ喜ばせてる。
そう思ったのも遅くリボーンは楽しむように唇を舌でなめた。
「ちょっと待ってっ、やめろ」
「やめるか」
「なめるなぁっ」
顔が近づいてくる。
フェラはいつも…というか、結構やられるから慣れてしまったのだがなんでか女子のする格好でやられるのはすごく恥ずかしい。
それにスカートに顔をつっこむリボーンというのもいろんな意味で見たくなかった光景だ。
「や、やだ…へんたいぃ」
「お前、変態しかいえねぇのか」
「しゃべ、ないで…っ」
咥えたまま言われて思わずイってしまいそうになる。
ぎゅっと毛足の長い絨毯を握りしめそれに耐えていると今度は後ろに指を入れようとしている。
このまま続行する気なのかとリボーンを見れば、楽しそうにしている。
「もぉ、やだぁっ」
「何も言ってねぇだろうが」
口を離して指を入れ、中をかき回される快感に耐える。
もう、どうにかしてほしい。
こんな現実を突きつけられるより、もう身も世もなく快感に支配されてしまったらいいんじゃないのかと思い始めた。
いや、ダメだ。
こんなことしてる時点で手遅れなのかもしれないけど、少しでも理性を保っていないと、もしかしたらリボーンに好き勝手されてしまうんじゃないか…。
「なんでセーラー服なんだよぉ」
「俺のリスペクトだ」
「そんなんいらない」
俺は普通にセックスがしたい、と泣きながら言うが今日はやらせてくれと言われてしまった。
なにそれ、若干したからとかなにそれ…そんなにしたいのか。
なら、俺にだって考えがある。
「リボーン…じゃあ、今度俺のお願い聞いてくれる?」
「わかった、善処してやる」
「約束して」
これだけは取り付けたい。
むしろ、ここで言質をとっておかないとリボーンはあの時善処するとは言ったが云々かんぬんと逃げそうだからだ。
小指を出して見せると仕方なさそうに指を絡ませてきた。
「いいよ、じゃ…好きにして」
「何させる気だ?」
「ん、秘密」
人差し指を唇に当てて笑えば、チッと舌打ちが聞こえいきなり自身を扱かれた。
俺は突然のことにのたうつはめになって、一気に絶頂を極めさせられる。
「な、なに?」
「ローションがねぇ」
そういって今俺が吐き出したものを後ろに塗りつける。
はっきりいってそれ結構最低だからな…?
けど、リボーンの目が俺の身体に釘づけなのは見ていて悪くない。
少しぐらいならまぁ…付き合ってやってもいいか、なんて思えるほどに。
「はぁん、うぁぁ…あーっあっ…やめっ、もぉむりっ」
「もうすこしいけるだろ?」
リボーンの汗が滴ってくる。
付き合ってやってもいいなんて思ったが、その言葉は再開早々撤回したくなった。
今ではもうそんな言葉なんてなかったと思いたいほどに。
せっかくきたセーラー服はもう先走りやお互いの精液でどろどろに、上は胸が見たいとスカーフをとられてボタンが外されて乳首が露出した状態だ。
それでも着せられているあたり、本当にリボーンはこれがしたかったんだなぁと頭の片隅で思うのだが、いつもより性行為に俺はもう息も絶え絶えの瀕死状態だった。
絨毯の上でしようとしたのが悪いのか肩はこすれてきたし、背中は痛いし…けど、リボーンのいつもより余裕のない表情は悪くないと思う。
「もっ…でないぃ、あっあぁっ…いく、いくいくっ…ああっ」
「空イキか…まだしめつけてくるな」
そういいながら腰を押し付けてくるリボーン。
確かに感じるけれど、もう入口が擦れてひりひりするし奥だって痛いぐらい。
けれど、リボーンにされるだけで俺の口からは甘い喘ぎ声がでてしまい、抵抗もあったもんじゃない。
さっきからずっと出ないままイかせられて身体はぐちゃぐちゃ、頭の中も一緒にかき回されている気分だ。
「ひぃ、やっ…もう、おくしないで…だしちゃ…だめぇ」
「ツナ…それ」
処女を犯してる気分になっていいな、なんて言葉を吐かれた。
さすがにそれには俺の手が出た。
力ない手を振り上げたため全然痛みを与えられたとは思えなかったが、リボーンの動きが止まった。
俺を凝視して、手を伸ばしてきたのは俺の目元。
「なに、泣いてんだ?」
「ば、か…おれは、しょじょでもないし…はじめて、でもない、し…ほかのだれかとして見られてるみたいで…いやだ」
プレイの一環だとは分かっているけれど、それだけは納得できなくて自然と涙があふれていた。
感情がコントロールできなくなっていたせいかしばらく声を上げて泣いた。
調子に乗りすぎているリボーンも悪かったし、俺は止める気もなかった。
少しは、これで懲りればいいと思いながら。
「ふぇ…うあぁ、あーっ…ばか、りぼーんのばかぁ」
「悪かった、泣くな…ツナ、泣くな」
「んぁっ…ちょ、なんでっ」
あやすような声を出しながら抱き上げられ、リボーンの足に乗せられ、深くつながる。
けれど、それで抱きしめられたらなんだか安心してしまうのは、いつもそうされると本当に一つになったように感じてしまうからか…。
「泣きやめ、気持ち良くしてやるから」
「そ、れ…いいわけ、になって…ないぃ。も、やだ…やっあ…んんっ」
「ほら、今度はちゃんと出させてやるぞ」
くちゅりと自身を撫でられ、俺は後ろを締め付けた。
慰めるようにちゅっとかわいいキスをして、動きが再開された。
腰を回すだけの緩やかな刺激と自身に与えられる快感に俺の腰も自然と揺れてしまう。
嫌というほど覚えさせられた行為は俺でさえもコントロールできない。
「んっんんっ…あ、いく…ねぇ、いかせて」
「ああ、ちゃんと中で出してやるから…安心してイけ」
何がちゃんとだ、と思うのに身体はいやというほど感じてしまい。
結局、タイミングを合わせて絶頂へと導かれた。
そのあとはもうどろどろのぐちゃぐちゃで、全部リボーンに任せた。
セーラー服の行方なんか知らない。
ただ、リボーンはすごく優しく俺に尽くして、風呂でもあまり手を出さずにきれいにしてくれ、寝るときだって最上級のいたわりを持って接してくれた。
こんなのもいいな、なんて思っている自分がいてあわてて首を振る。
よく考えたらこんなことをされて、見返りがこれだけというのは少なすぎるだろ。
せめて明日の仕事ぐらい代わってくれなくては…。
俺のお願いひとつ、さて何に使おうか。
沈みゆく思考で、考えたのだがなかなかいいものが思いつかない。
でもいいや、時間はたっぷりあるのだから。
いつか、仕返ししてやる。
そう心に決め、リボーンの胸に顔を押し付けて眠ったのだった。
END