ごめんなさい



私はよく変な夢を見る。
銀髪の男の人と、嬉しそうに笑ってる夢。

兄さんにも姉さんにもこの夢のお話しをしたけど
夢のことよ,気にする必要はないわ。
気にするな,どうせ夢だ。と言われてしまった。

「あれはだれなんだろうなぁ」




あの銀髪の男の人は嬉しそうに笑いあうときもあればいっつも私に謝る時もある。
(ごめんなさいごめんなさい。愛せなくて愛さなくてごめんなさい俺を置いて行かないでください愛しているんです。嘘をついてたんです。ごめんなさいごめんなさいごめんなさい!!)

何がそんなに怖いんでしょう?
何に許しを求めているんでしょう?

兄にも姉にも、頭のいい弟にもわからない事だから、私には理解できなかった。
そんなある日、ギュンターさんが1人の男の子を連れてきた。どうやら私のしつじ、になる事をとても志願してきた変わり者のひと、らしい。

夢で見た男の人と同じ髪色をした男の子は私の姿を見ると目を見開いてとても驚いて(?)いた。


「ねえ,貴方のお名前はなんて言うの?」


ギュンターさんが気を利かせてくれて2人になると男の子はポロポロときゅうに泣き出してしまった。

「えっ、ええ!?どこか痛いんですか!!?」

「あ…ッああ…!!ジ…ジョーカーです!!ジョーカーと申しますカムイ様!!」

ポロポロというよりボタボタと涙を流し続ける男の子……いやジョーカーにどうしたものかとハンカチを差し出しそっとその背中を撫でた。

「貴方は私を知っているんですか?」

「はい!!はい…!存じております……!ああやっと会えた…!」

ぎゅう、背中を撫でていた手を引かれそのまま抱きとめられる。兄弟以外とハグなんてした事がないので離れようと手を押すと更に力を込められた。


「今度こそは,共にいると誓います。だから、だからどうかお側に……!!」

「えっとよくわかんないですけど一緒にいてくれるんですか?」

「はい……!!約束します、貴女とずっと離れません……!!!」


今は離れて欲しいなぁ。





その日から少し変わっている彼は私の「執事」になった。


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