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拍手文アンケート1位だった「副長のラッキースケベ話」
※時間軸は不明ですがモアナがいます
※夢主はまだ感情を取り戻していません
※アイゼン→(←)夢主の描写が多いです
※アイゼンがベルベット達にもToLOVEる起こすので見方によってはアイゼン×他の女性陣のカプにも見えるかも知れません
大丈夫な方のみどうぞ↓
これはとある異界……正確に言うと「ナハトノルン島」という島で船員たちが見つけて来た品物がことの始まりだった。
「今回も大漁だな!」
「だな、副長達に見せる前にいくつか仕分けしておこうぜ」
「しっかし異界って言うのはおもしれぇ物がわんさかあんなあ」
その日、異界探索から帰ってきたヘラヴィーサで奪った船を迎えたのは喰魔の少女、モアナ。彼女が笑顔で船員たちに「おかえりー!」と声を掛ける後に聳え立つのは禍々しい塔……タイタニア。少し前までエリアス、ベルベット、ロクロウ達を捕らえていた監獄島はいまやアイフリード海賊団のアジトとしてお馴染みになっていた。
「よぉモアナ!今からお宝仕分けるから遊ぶのはちょい待ちな」
「えーー、つまんなーい」
「見つけてきた財宝っていうのは目利きしなきゃ話になんねぇからな、さあさあお子様は散った散った!」
「ぶーーー!!せっかくモアナが"おむでかえ"したのにー」
それを言うならお出迎えな、モアナの背中を叩いてお宝から遠ざけたベンウィックが「ほらエレノア達もいるんだからそっち行った」とさり気なく子守を押し付けるとお宝の目利きに戻った。
お宝を運び出す船員たちからとおざけられたモアナは頬を膨らませてブーブーと唸り声をあげるがモアナの扱いに慣れてきた船員たちは聞こえないフリをして監獄島へ次々と荷物を運び出して行く。
「まったく、れでぃに対するタイドがなってないねー」
ぽてぽてとわざとふてぶてしく、お宝を運ぶ船員たちの後に続いていたモアナは古ぼけた袋が落ちている事に気づいた。きっとお宝を運ぶ船員の誰かが落としたのだろう「ソレ」を拾ったモアナは
中身をそっと覗いてみるとベルベット達がよく食べている存在がそこに入っていた。
「グミ!」
甘いベリー系の香りを放つソレは回復薬としても使われる食べ物だった。モアナは「これはモアナが拾ったからモアナのー」と上機嫌に袋の中から1つつまみ上げるとパクリ、と口の中に投げ入れる。
しかし少女はひと噛み、ふた噛みして違和感を覚える。
「むーー……?ヘンな味する……」
そう言えば、なんかヘンな形もしていた気がする。
桃のような、ハートの様な形をしていたそのグミはそこまで美味しく感じなかった。
これはライフィセットに押し付けあげよう。
ライフィセットへのイタズラに使ってやろう、
そうモアナは考えて上機嫌に塔の中へ入っていった。
それが「ラブグミ」という特殊なグミとは知らずに