失っていく
自分から手放して
もうこれまでかと
勝手に
無理矢理に
決め付けて
それはただの諦め



いくらでも待ってくれるか



誰に問えばいい
怖いんだ
置いてかれそうで
他の皆は
手が届いていて
輝いていて
自分がその場所に存在していると
知らしめている

僕が今できることは
ただ
聞こえるはずもない大声を
無駄に吠えるだけ

密閉されたこの場所で
苦痛に感じていないと
意地張って
強がって
肯定と否定の間で
そうである自分と
そうでない自分とが
葛藤を繰り返している



気が付いてくれ



そう叫べばいいのか
叫んだところで
誰が
どこで
こんなに滲んで霞んだ想いを
受け止めてくれる

全部無駄だった

自分で自分のしてきた全てを
暗闇の底へと沈めてしまえばいい

苦しむのは

そう

その瞬間だけでいい



さようなら



もう断ち切るんだ
後悔なんてしない
するもんか
これで清々する

体の中で
彷徨い渦巻くこの無力さと
不安から
もう悩まされなくて済む

情なんてもの捨てて
注いだ想いも捧げた時間も
何もかもを
無かったことにして



振り返るな
見回すな

その手を止めろ
その目を閉じろ



無にして



僕を束縛する全てから
例え心を切り裂かれたとしても



もう
僕は戻らない...





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