雨宿り 僕はひとり 隣には彷徨う気配
見回した 何かを背負った

どうしたんだい

ひとり 空想に惑う
ひとり 空気見上げる

灰色に染められた綿飴に
腕伸ばして ひとつかみ

何かを掴めたか
拳の中に雨粒ひとつ
初めから何も無かったかのように
熱を帯びて消えた



僕たちの配下
君たちの廃墟

誰も腰を降ろしはしない
古びた椅子 錆びた鐘
踏み入れざる 端っこ溶けた蝋燭

仲間はどこだい

ひとり 幻想に泳ぐ
ひとり 現実見下ろす

くだらない会話と底に沈む歌
無表情に笑う
無表情に笑う

何かを見付けたか
拳の中に飴玉ひとつ
初めから何も無かったかのように
転がり落ちて消えた



僕たちはまだ始めたばかりで
僕たちはまだ生まれたばかり

あの夕焼けに 願いを込めて
さあ 今

ひとり 空想に惑う
ひとり 空気見上げる

灰色に染められた綿飴に
腕伸ばして ひとつかみ

何かを掴めたか
拳の中に雨粒ひとつ
初めから既に持っていたかのように
熱を帯びて溶けた

熱を帯びて溶けた





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