1901-2000


そもそも名を望んでいるのかいないのか
春告げる鳥、君は春告鳥
有象無象なりに人間して生きています
どうしてか見た目通りの人間は愛せなくて
何に牙を剥いているの 何に恐れを抱いているの
知っていれば哀しむことはないのに
大したものではないけれど抱いていたっていいだろ?
名を名乗れ、一介のつわものよ
理想などそこにはない究極の…
そんなの所詮は同属嫌悪

海底に眠る化石が蘇って
少なくともわたしはあの日救われていた
変わらずにありたい光
けど君はこの醜い躯を綺麗ね、と受け入れてくれた
蒼い膜の向こうに見える赭
おまえが首を持ち帰る時誰もが歓迎するだろう
形のない影が優しい
毎日数時間死んでいる
だけど泣きたくはない 確かに希望はあるのだから
垣間見せてもどうでもいい

何の罪を背負っているのか知っているからかしらね
バリバリと躯を突き破って生えて来る玻璃の欠片
自分の護り方くらい知ってから篭れよ
負ける気なんてさらさらないんだ
自らを狂気に追いやるか否かは自分自身で
わたしはあなたに涙を落としたかった
わたしを相応しい場所へ引っ張っていくのね
下衆な天使が導く光への梯
私はそういう詩人になりたい
しかし無数の糸は繋がり絆が生まれる

いとも簡単に世界を埋め尽くしている
コミュニュケーションの断絶した詩人たち
丸くなった姿は前よりも輝いているんだよ
誰かの胸を撃ち抜くのが妄想狂というもので
狂った筆で殴り書いた予言書
壊れたまま朝は来る
それは貴方が夢から覚めた証なのです。
詩集には一体何滴の涙があるのでしょう
あの人が流す小さな海の雫が
闇が笑って歩みだす

ちっとも似てないわねとくすり
伸ばした手を掴むのは※※
吐き出した血で詩を描け
ああ、思い出させないでおくれよ
あまりにも単純な思考が犇めいている
月と貴方の世界がツナガル
書く事こそ至高の冒涜と知れ
返事はただ一行で書かれているでしょう
一周回って質問する側になる
他人事の明日を占う 知った事じゃない



焼けるような金属の冷たさは、
殺人鬼なりの悩み
犬と猿より鶏と馬のほうがやかましい
新説霊肉二元論
はなびらを食むように
呪いの跫音は着実に近付く
障害物狂想
グロテスクな天使たち
「お前、本当に私か?」
鮮度抜群の化石群

飢えた分だけたらふく食べなよ
駿馬はあなたを選ぶ
眠れぬ夜に花束を
見知らぬ吸血鬼と見知った人間
雲母越しの炎
ぼろぼろに剥がれていく空模様
泣き言言わず四の五も言わず
痺れるクッキー
ゲシュタルト創造
少女病患者を見舞う

身体を通過する未知の宇宙線
心も模様替えしますか
BGMを差し替えて
なんて丈夫そうな梯
包帯の手錠
筆箱に隠した悪魔のペン
翼を貰った人魚姫
トライ・スクエア・ペンタ
混線する毒電波ラジオ
言葉の種の選別作業

口から零れる蟲の唄
名も無き詩人の詩集を貰う
甘いクリームを被ってしまう
あれもやりたいこれもやりたい欲張りさん
言葉の枝で暖を取る
燃え上がるのが赤い炎とは限らない
飛んで火に入るのは誰だ
蒼い消化器
くるめけ星よ!
もぎって来た知恵の実

シールを剥がした跡
海も息してる
ケーブルに結んだ約束
ころんころんと首転がって
いつか蒼い樹液を飲んでみたい
8000倍の言葉の温度
ピンクの瓦斯撒き散らすなんて悪趣味ね
肥え太る無知の神
スポットライトが開ける穴
千と二千の兵を率いよ


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