0201-0300
瓶に封じた悪魔
口元を拭ってあげるみたいに
貴方の一言は呪いの言葉になった
アッフォガート融解夢想
害をなす理由
0から探して1とせよ
そもそも始まってさえいない。
古典的な感覚を殺したくはない
とってつけたような痛み
カンテラ幽霊
あの鴉は辛いのが苦手
AM2:49の思考回路
飛び降りた先には穴の先にも穴
コードの束縛
嘘つきなので包帯巻いてる
変色した洗剤
プレビュー画面に仕込んだ罠
虹色チューインガムの悪戯
ギャップ無双
はじめて穏やかな本性をみせた
薄暗がりは怪奇の扉だから要注意
散歩道での遭遇
妙なモノを蒐集する癖があるんだ
セロハンで透かす午後
ラメ混じりの雨が降る日に
無邪気な貴方に手こずっている
時代を先取りして
穴だらけの想いを隠している
怖がりだね、と君は笑っていた
壊れたラジオで霊界通信
呆れるほど好きと気付いた
海原に撒いた赭色の灰
ビー玉を些細な想いの依代にする
心臓に針金を
犯されゆく空の碧
友人は発信器を躰に埋め込まれたと発狂した
騒ぐのを止めた女の子
蟲の羽根を集めようキャンペーン
身勝手を狂気と呼ぶ身勝手な狂気
幻聴サイレン、よくあること
君に連れていかれる事を望む
ドッペルゲンガー、僕は二度死ぬ
包帯、跡を残さず目隠し
側にいられる強さを
欠損フェチに聞く理想像
夢ヶ淵に棲む肺魚を釣る
腐っても恋人
ガスマスク越しの光景は奇妙ですか?
飴をおひとつくださいな
化石を並べ替えれば新種発見
両の腕(かいな)に抱く華
大風車下で待つ便り
躑躅(ツツジ)咲く頃散った悪意
コーヒーカップの底に沈めたい
斑に揺らめく闇は果てない
入力文字数制限の恐怖
違和感を結ぶ糸吐く蚕(カイコ)
「終わってる」
目暈に揺らめく地面へと
単眼揚羽は夜を舞う
水の化石
携帯充電切れ間際の言葉
四角い卵を探す愚かさを忘れるな
眩(くるめ)く瞬きに呑まれてく
良い言葉を掛けられないのならば、
この世は夢なのだからもう醒めようか
糊で固めた小さな秘密
いつかの君を、絶望の果てに見た
この憎悪は誰にも向けられてはいない
空白で埋まる頭を殴ってよ
「君は私の想像主」
狭い世界だ 貴方しかいない
彼らには「題名」を欲しがる性質があった
便りに似せた想いの数々
軽い気持ちの本気の嘘で
「ついていけばいいよ」
じぶんの知らない世界に放る
いくら剥いても きみが見えない
マーブル模様の思考
あんたの世界に神はいやしなかったんだろ
ずるむけの記憶
この指環は飾りなどではない
でもね 実はそこまで弱くなかったよ
自らの毒が回った蛇のように
毒蟲はパラノイア
玉虫色した液体の跡
きっと詩は読むものを惑わす
可哀想なオチで目が覚めるんだ
ポカン味の感情のスープ
機械の魚が泳ぐ
よりあわせてしにんがお。
蔭があってはなりませぬ
誰かからの発信か
リロード本性
頑丈な心の扉は爆破しろ
地球の臓物の床の上
どんないびつな歌でもいい
黒い鳥が棲んでいる
ああ、あなたなら良かったのだ
幸せを知らない訳でもないのに